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南海キャンディーズ・しずちゃんのコンプレックス「体がどんどん大きく」…中高生時代の彼女を救ったのは

読売新聞 / 2024年8月13日 10時0分

アイドルを夢見て、胸を ふく らませていたしずちゃん(山崎静代さん)(45)だったが、中学生になると、コンプレックスを抱えて悩み始める。

 「体がどんどん大きくなっていったんです。今の身長は182cmですが、中学生になって170cmを超えました。生まれた時の体重が5000gもあって、もともと体格がいい方ではあったのですが、中学2年生頃からかな、『周りの子と明らかに違う。私、普通じゃないかも』と思い悩むようになりました。体の成長は止まらないし、自分ではどうしようもない…。心の中には、人前に出て注目を浴びたい気持ちと、誰にも自分の体を見られたくない気持ちの両方がありました。

 中学でも高校でも、男子から『岩石女』とか、『女じゃないだろ』とか、よくからかわれました。何も言い返すことができずに、ただただ傷ついてました。学校の廊下とかで笑ってる人がいると、『私のことを笑っているんじゃないか』と、悪い方向に考えてしまって…。自分の大きな体が、本当に嫌でした」

悩みを抱えながらも、中高生時代は陸上やサッカーに はげ んだ。

 「体を動かすのは好きでした。母が若い頃に走り高 びの選手で、2歳上の姉も同じ中学の陸上部にいたので、深く考えずに陸上競技を始めました。種目は砲丸投げ。大阪府の大会で5位に入賞した経験もあります。部活には真面目に参加し、帰宅後も母の指導の下、黙々と自主練習をしてました。自主練をしていた神社の 境内 けいだいの地面は、私が投げた鉄球でボコボコだったと思います(笑)。

 高校では女子サッカー部に入りました。女子のサッカーは、当時はまだ珍しかったので、興味がわいたんです。ポジションはミッドフィールダー。攻撃と守備の両方をこなし、ゲームを組み立てる『司令塔』なのですが、私の声は昔から小さかったので、何か言っても、ほかの選手たちは『え、何?』と思いながらプレーしていたんだろうな(笑)。

 当時は、部活のおかげで色々と発散できてました。練習や試合に集中してる時は、悩みや嫌な気持ちを忘れることができるんです。私の中高生時代は、スポーツに救われました」

高校時代には、恋も経験した。好きな人を通して、絵や音楽にも興味を持つようになる。

 「高校2年の時、同じクラスのある男の子に思いを寄せるようになりました。彼は美術部に所属していて、体育祭でクラスをPRする絵を任されるくらい絵が上手な人でした。彼の描いた絵が、大友克洋先生の『AKIRA』という漫画のタッチに似てたんですよね。それで、彼に近づきたい一心で、学校から自宅に帰ると、スケッチブックを開いて、『AKIRA』を参考にして絵を描いてました。絵を描いてる時って、無心になれるんです。絵を描くことで、心のモヤモヤしたものを吐き出すこともできますね。私にとって、スポーツと絵を描くことは少し似てるかもしれません。

 あと、彼はバンドを組んでギターを いてました。彼のバンドがコピーしてたのがきっかけで、ロックバンド『ザ・ブルーハーツ』が大好きになりました。よく聴いたのは『ダンス・ナンバー』という曲。『カッコ悪くたっていいよ そんな事問題じゃない 君の事笑う奴は トーフにぶつかって 死んじまえ』――という歌詞があるのですが、私の心を支えてくれました。

 彼への片思いは、高校卒業後も続きました。英語の成績が良かったので、英語を学べる短大に進んだのですが、実は学業そっちのけで、パンクなファッションに身を包み、彼のバンドの追っかけをしてました。ある時、勇気を出して彼に告白したのですが、あっけなくフラれました。気持ちが落ち着いた頃には、卒業後の進路を考える時期になっていて、『私、将来どうしよう…』と あせり、迷走する日々が始まりました」

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