ピアニストの務川慧悟、初のソロ・リサイタルツアー…仏留学経て「名曲に自信持てた」
読売新聞 / 2024年8月9日 17時0分
いま最も注目される若手ピアニストの一人、パリ在住の
洗練された技巧と沈潜した感情表現に支えられた演奏は、音楽に明快な方向性を与え、聴き手に強い印象を残す。2021年にエリザベート王妃国際音楽コンクールで3位入賞した後、欧州と日本で活躍の場を広げ、満を持してソロ・リサイタルに臨む。
東京芸術大を経て14年にパリ国立高等音楽院に留学した。それまで「指で弾く」ことに専心し、音楽の解釈に自信もあったが、現地では「耳で弾け」という新しい教えを得た。「自分の音を注意深く聴くことで、演奏が根本から変わった」
5年間の勉強後、「一生かけて探究する価値がある」音作りを磨くため、さらに5年間、主に19世紀のピリオド楽器の演奏法を修めた。
「楽譜を読み込み、記されていることを基に音楽を具体的に組み立てると同時に、作品が内包する感情に目を向け、それを反映させる形で音楽を理念的に作り上げるやり方を学んだ」
今回のプログラム前半は、バッハのパルティータ第1番とベートーベンのピアノ・ソナタ第17番「テンペスト」。「ようやく名曲を自信をもって取り上げることができるようになった」と話す。「パルティータでは舞曲が持つ自然なリズムをいかに心地よく表現するか。『テンペスト』では当時のピアノに斬新な響きを求めた作曲家の意図を追究したい」
後半はショパンの「幻想ポロネーズ」、フォーレのノクターン2曲、プロコフィエフのピアノ・ソナタ第2番という取り合わせ。作曲家晩年の作品で苦悩と諦念に満ちた「幻想ポロネーズ」から、20代のプロコフィエフが書いた生命力に満ちあふれるソナタへの移り変わりが聴きどころだ。
「フォーレの晩年のノクターンは、人生の試練から逃げることなく向き合った作曲家の姿を映し出す。『苦い薬』をしっかり味わうようなつもりで弾きたい」。音楽の内に秘められたさまざまな感情は聴き手にどう伝わるだろうか。
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