２００ｍ「銅」の後に「コロナ感染」明かしたライルズに「美談にならない」と批判の声…「怪物やろ」と驚きも

男子１００メートルで金メダルを獲得して喜ぶノア・ライルズ（４日）＝ロイター

　パリオリンピックの陸上競技は９日、男子２００メートル決勝が行われた。男子１００メートルを制し、この種目も金メダル候補だったノア・ライルズ（アメリカ）は１９秒７０で銅メダルに。試合後、ライルズは自身が新型コロナウイルスに感染していたことを明かし、ＳＮＳでは驚きとともに、感染承知で出場したことへの批判の声が上がった。

　ライルズは２００メートル決勝の試合後、「私はコロナに感染している」と明かした。２日前に感染が判明した後は、選手村近くのホテルで隔離措置を取り、回復に努めていたという。感染を知っていたのは、医療スタッフや家族など一部にとどまっていたという。今大会で、新型コロナに関する厳格な制限は設けられていないとみられる。

　Ｘ（旧ツイッター）では「それで銅メダル取れるのまじで怪物やろ」「１９秒７で銅メダル取る病人ってなんなん」と驚きの声がある一方、「コロナ感染して出場は美談にならねえぞ」「周りの人にうつさない対策してる……のかな？」と懸念の声が上がった。またライルズが退場時に車いす姿だったとして、「大丈夫かな」「後遺症もなく回復してほしい」と体調を気遣う投稿もあった。

　ライルズは、２００メートルの自己記録が世界歴代３位の１９秒３１。２０２３年世界選手権では２００メートルの３連覇を達成し、１５年大会のウサイン・ボルト（ジャマイカ）以来となる１００メートル、４００メートルリレーを含めた３冠を果たした。日本の漫画「ドラゴンボール」がお気に入りで、「かめはめ波」のポーズをマネるなどユニークな人柄でも知られる。９日には、自身のインスタグラムで「２０２４年のオリンピックはこれで終わると思う」と投稿し、出場を予定していた他の種目への参加を断念することを示唆した。（デジタル編集部）