大阪・心斎橋の貴金属店強盗、容疑者は特急ラピートで関西空港へ…国外逃亡図ったか

送検される后馭波容疑者（９日午前８時３４分、大阪市中央区の南署で）

　大阪市中央区の心斎橋筋商店街の貴金属店で男性店員が刺殺され、高級腕時計が奪われた事件で、逮捕された中国籍の后馭波容疑者（２７）が事件後、南海難波駅から特急電車に乗って関西空港に向かっていたことが捜査関係者への取材でわかった。大阪府警は、国外に逃亡するつもりだったとみて調べる。

　府警によると、后容疑者は７日午後１時４０分頃、同店で腕時計（販売価格６２８０万円）を奪い、店員の弘中辰弥さん（３０）の腹部を刃物で刺した疑いがある。事件時に手を負傷したという。

　捜査関係者らによると、后容疑者はその後、現場近くの南海難波駅から関西空港駅行きの特急「ラピート」に乗車。南海難波駅のホームの床には１０メートル以上にわたって複数の血痕が付着していた。ラピートの乗務員が、手をけがした后容疑者とみられる男を車内で目撃していたという。

　后容疑者は同日午後４時頃、関西空港の国際線出発フロア付近で捜査員に見つかり、強盗殺人未遂容疑で緊急逮捕された。

　府警は９日午前、容疑を強盗殺人容疑に切り替えて后容疑者を大阪地検に送検した。