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赤崎と大迫は賢い走り…キプチョゲ、ベケレがかなり遅れて日本人選手に期待[武井隆次の目]

読売新聞 / 2024年8月10日 16時18分

 パリオリンピックは10日、陸上の男子マラソンがスタート。日本勢は小山直城(ホンダ)、赤崎暁(九電工)、大迫傑(ナイキ)の3人が出場している。パリ市庁舎をスタートして、中心部の観光名所を巡った後、郊外のベルサイユ宮殿を経て市街に戻るルートで行われ、中盤と終盤に急坂が待つ設定は五輪史上最もタフなコースと言われる。注目のレースを、早稲田大時代に箱根駅伝で活躍し、2002年アジア大会男子マラソン銅メダリストの武井隆次さんが解説する。

【10キロ~ヴェルサイユ宮殿】

 10キロを過ぎて、イタリアの選手が飛び出した。15キロ付近、最初の難関と言われる本格的な坂が始まった。25秒ほど離れて、3連覇を狙うケニアのキプチョゲらの後続集団が続く。イタリアの選手がこのまま独走するとは思えないが、追いつこうか、どうしようかと、迷っているだろう。キプチョゲを含めて自分が先頭を捕まえる役はやりたくない。まだまだゆっくり行きたいところだが、先頭の選手が上りに強い選手だと、そうも言っていられない。

 18キロ過ぎ、上り坂の途中で2位集団が二つに切れて、小山は後退。もう少し大きな集団が続くかと思ったが、意外に早く集団の人数が減った。大迫、赤崎は集団が動き出したところでペースを上げて、2番手集団の前の位置をキープした。賢い走りをしている。

 コース最高点を過ぎてヴェルサイユ宮殿に向かう下り坂で3人が飛び出して並走。勇気あるスパートだが、この下り坂で脚を使ってしまうと、後半はきついだろう。

 ヴェルサイユ宮殿を過ぎて後半。赤崎は先頭集団の8人の中で余裕のある走り。大迫は後続集団につけるが、彼は一度遅れてからも耐える、こういう展開は得意だ。優勝候補のキプチョゲ、ベケレがかなり遅れた。日本人選手に期待が高まってきた。

たけい・りゅうじ 1971年生まれ。東京・国学院久我山高で高校初の5000メートル13分台をマーク。早大時代は箱根駅伝で4年連続区間賞(1区、1区、4区、7区)、うち3度が区間新記録で、同期の花田勝彦、櫛部静二と並び「三羽がらす」と呼ばれた。卒業後はエスビー食品で2002年びわ湖毎日マラソンを2時間8分35秒で優勝。02年アジア大会男子マラソン銅メダル。引退後はエスビー食品のコーチ、監督を歴任。現在は「したまちアスリートクラブ」の監督として小、中学生を中心とした後進ランナーの指導にあたっている。

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