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オリンピック前、安楽宙斗は初めて泣いた…不安・葛藤の末に勝ち取った「銀」に「悔しいです」

読売新聞 / 2024年8月9日 22時20分

男子複合で銀メダルを獲得した安楽宙斗のボルダー(9日)=松本拓也撮影

 パリオリンピックのスポーツクライミング男子複合は9日、決勝が行われ、17歳の安楽宙斗(JSOL)が銀メダルを獲得した。五輪採用2大会目で日本男子のメダルは初めて。安楽は前半のボルダーで69・3点をマークして首位に立ったが、後半のリードは76・1点で5位にとどまり、合計145・4点で2位だった。

 前半のボルダーで僅差の首位に立った安楽は、リードで順位を落とし、頂点にあと一歩及ばなかった。だが、男子複合では日本勢初のメダル獲得。表彰式で、笑顔を見せた。

 4本の合計で競うボルダーでは、決勝の8人のうち、一人だけ最初の2本を完登した。最後まで金メダル争いを演じ、実力は十分に示した。

 千葉・八千代高3年の17歳。少し前までは、トップクライマーたちの真剣勝負は遠い世界の話で、2021年東京大会は中継を見なかった。その後、効率的に体を使える姿勢や登り方を身につけ、筋力がつくと急成長した。

 五輪にたどり着くまで、勝負の厳しさも味わってきた。昨夏の世界選手権は、ボルダーとリードの複合で3位以内に与えられる五輪切符を目前にしながら、リードで明らかに動きが硬くなり、4位。「初めて泣いた」というほどの悔しさを味わった。

 五輪代表を決めたのは、その年の秋に行われた五輪アジア予選だった。父の武志さんは、大会を目前に控えた時期、安楽が練習中に泣いているのに気付いたという。不安や葛藤と闘った末にたどり着いたパリ五輪で、最後まで戦い抜いた。

 ただ、やはり手にしたかったのは金メダル。試合後、安楽は喜びとともに「やっぱり金を狙って、準決勝から集中して、こなしてきたので。一生懸命やってきたんですけど。普通に悔しいです」と口にした。この思いが、また安楽を強くしていく。(大舘司)

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