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金足農・吉田輝星投手ら準Vメンバーの弟たち、9回一挙4点の粘り及ばず…「兄のすごさを知った」

読売新聞 / 2024年8月10日 11時40分

6回、外野フライに倒れた高橋主将。この日は無安打に終わったが、大声でチームを鼓舞し続けた(甲子園球場で)=枡田直也撮影

 第106回全国高校野球選手権大会第3日の9日、金足農(秋田)は1回戦で西日本短大付(福岡)に4―6で敗れた。九回に見せた気迫の追い上げは6年前の夏、県勢103年ぶりの準優勝で巻き起こした「金農旋風」を想起させ、球場全体を沸かせた。

 0―6で迎えた九回。先頭打者・近藤暖都選手(3年)からの3連打で得点すると、アルプス席から「ここからだ!」「追いつけるぞ!」と声援が飛び、吹奏楽やメガホンの音がひときわ大きく鳴った。雰囲気にのみ込まれるかのように暴投やエラーが出て、「怖いという感じがした。長かった」(西日本短大付・山下航輝捕手)。

 二死一、二塁で高橋佳佑主将(3年)が打席に入ったが、内野フライを打ち上げ、「最後打てなくて申し訳ない」と試合後、目に涙を浮かべた。

 高橋主将やエースの吉田大輝投手(2年)の兄は6年前、全試合に出場した現・金足農の教員でコーチの佑輔さん(23)と、オリックス・バファローズの輝星投手(23)だ。強豪私学に劇的勝利を重ねる兄たちを小学生当時、アルプス席で応援し、憧れて入学。「次は自分が優勝する」と誓った吉田投手だが初戦敗退し、「準優勝した兄のすごさを知った」と語った。

オリックス・吉田輝星投手「九回の追い上げには3年生たちの気合を感じた」

 この日、スタンドでは兄らOBが観戦した。

 佑輔さんは試合前にグラウンドでノックをした後、アルプス席に移動。勝利はつかめず、「相手のレベルが上回っていた。もっと練習を重ねて、また来年帰ってきたい」と話した。

 バックネット裏で見守った輝星投手は球団を通じ、「スタンドから見る甲子園はすごく楽しかった。九回の追い上げには3年生たちの気合を感じたし、大輝にはその姿を見て、これからもがんばってほしい」との談話を発表した。

 「金農旋風」の象徴の一つだったのが、全員が反り返りながら全力で歌う勝利の校歌。アルプス席では野球部員らが披露したが、グラウンドでは実現しなかった。準優勝時の主将、佐々木大夢さん(23)は「再び甲子園に連れてきてくれた後輩たちの雄姿に感動した。1、2年生は甲子園に戻ってきてぜひ校歌を歌ってほしい」と来年以降の「旋風」に期待を寄せた。

(次井航介)

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