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ふるさと納税の返礼品は「プリズンツアー」、東京・府中刑務所で初企画…居室や技術習得の場を見学

読売新聞 / 2024年8月10日 17時39分

刑務所内の居室を見学する参加者ら(7月29日、府中刑務所で)

 府中刑務所(東京都府中市晴見町)を見学できる「プリズンツアー」が7月29日に開催された。7月の「再犯防止啓発月間」に合わせ、府中刑務所と府中市が同市のふるさと納税の返礼品として初めて企画。受刑者らの作業も見学できる約3時間のツアーに同行した。(長内克彦)

 府中刑務所は約26万2000平方メートルの敷地をもち、2668人を収容できる。現在は職員約600人に対して約1600人の受刑者が収容され、うち350人前後は外国人という。

 プリズンツアーは府中市が6月下旬、先着20組(寄付金額1万円、2人まで)で募集したところ、6日で定員に達した。都内在住者が大半で、愛知県からも申し込みがあったという。実際のツアーには、19組の計34人が参加した。

 ツアー冒頭、八代宏幸所長は参加者を前に「犯罪のない明るい社会の実現に必要なものは何かを考えるきっかけにしてほしい」とあいさつした。日本人受刑者の平均年齢は52・9歳と高齢化が進んでいることや、入所回数は平均5回と再犯者が多い現状、受刑者の社会復帰を支援するために様々な職業訓練や改善指導を行っていることが説明された。

 参加者はまず、外国人受刑者が収容されている単独室(居室)を見学。パソコン操作や介護実習、自動車整備など、受刑者が出所後を見据えて技術の習得に取り組む姿などを見て回り、最後には府中刑務所の作業製品である拍子木ストラップとペンケース、パンが参加者たちに配られた。

 夫婦で参加した国分寺市の会社員(61)は「これまでは外から見るだけだったが、中では作業もきちんと行われていて、実情がよくわかった」と述べた。一方、母親と一緒に訪れた多摩市の中学2年生は「刑務所は怖いところというイメージだったけれど、ものづくりや介護など、社会ともつながっているんですね」と感心した様子で話していた。

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