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リオ「金」で市役所職員の土性沙羅さん、藤波朱理は「世界の中でも頭5個分飛び抜けた強さ」

読売新聞 / 2024年8月10日 12時0分

 新たな「最強女子」の誕生に、日本中がわいた――。日本時間9日未明に行われたパリ五輪レスリング女子53キロ級決勝で、三重県四日市市出身の藤波 朱理 あかり選手(20)(日体大)が金メダルを獲得した。地元の四日市市では、かつて藤波選手を指導したコーチや同級生、大勢の市民が祝福した。

 藤波選手の母校・市立下野小学校で行われたパブリックビューイング(PV)には、市民ら約350人が詰めかけた。準決勝まで公式戦136連勝中の藤波選手が試合会場に入場する様子がスクリーンに映し出されると、市民たちは大きな歓声を上げ、拍手を送った。

 藤波選手は観客席を見渡しながら、堂々とした歩みでマットの上に。試合が始まると、俊敏な動きをみせ、対戦相手のルシア・ジェペス選手(エクアドル)から次々とポイントを奪った。相手にはポイントを許さず、10―0で勝利した。

 「やった! 金メダルだ!」「おめでとう」

 PV会場は歓喜の渦に包まれた。藤波選手の連勝記録は、これで137に。大舞台でも危なげのない圧倒的な強さと、勝利後の爽やかな笑顔は、SNSでも大きな話題となった。

 藤波選手が幼い頃に所属した「いなべレスリングアカデミー」のコーチ、平山勝久さん(44)はPVを観戦し、「負けず嫌いで練習熱心だった。隙のない試合運びで金メダルを決めたのはすごい。連覇を目指してこれからも頑張ってほしい」と喜んだ。

 藤波選手と幼なじみという女子大学生(21)は「初戦の前にLINEで『頑張って』と送ったら『楽しんでくる』と返信があった。金メダルおめでとう。自慢の親友です」と声を弾ませた。

知事「まさに有言実行の快挙」

 三重県内では9日、祝福の声が相次いだ。

 2016年リオデジャネイロ五輪レスリング女子69キロ級の金メダリストで、松阪市職員の土性沙羅さん(29)は「世界の中でも頭5個分、飛び抜けた強さだった」と藤波選手の試合を振り返った。今後のレスリング人気にも好影響を与えるといい、「『藤波選手のようになりたい』という憧れが、次世代の子供たちの力になる」と話した。

 藤波選手は3月に左腕の 靱帯 じんたいを断裂して手術を受けた。それでも、「五輪で金メダルを取る」と言い続けた。

 三重県の一見勝之知事は「まさに有言実行の快挙。負傷し手術をしてからも決してあきらめなかった強固な精神力に、敬意を表する。今後のさらなる活躍を、県民と共に応援する」とのコメントを出した。

市役所に横断幕、特別栄誉賞を授与へ

 四日市市役所本庁舎1階ロビーには9日、藤波選手の金メダル獲得を祝う横断幕が掲げられた。「金メダルおめでとう 藤波朱理選手 夢と感動をありがとう」と書かれている。

 市は、藤波選手の輝かしい功績をたたえ、市スポーツ特別栄誉賞を贈ることを決めた。表彰式の日程は決まり次第、発表する。

 森智広市長は「子供の頃からの夢をかなえて金メダルを獲得したことは、市民や日本中の人に勇気と希望を与えてくれた」とのコメントを出した。

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