聖カタリナ・有馬恵叶が「球速１４６キロ」、支えた母との約束果たす

アルプス席で有馬恵叶投手の投球に拍手を送る母の三恵さん

　第１０６回全国高校野球選手権大会第４日の１０日、第３試合に登場した聖カタリナ学園の一塁側アルプス席ではエース有馬恵叶投手（３年）の母・三恵さん（５０）が応援に駆けつけた。

　自宅は愛媛県宇和島市だが、松山市の聖カタリナ学園で部活に励む息子を近くで支えようと、１年の夏から市内にマンションを借り、２人暮らしを始めた。日々の練習の送り迎えから、体作りのための食事面でサポートしてきた。

　今夏の愛媛大会まで公式戦での登板経験がなかった有馬投手は、「絶対自分がエースになる」と投球フォームの改善に取り組んできた。球速が伸びずに焦りが見えたが、三恵さんは「自分のやるべきことをしっかりやりなさい」と声をかけ、見守ってきた。

　２人の間では「夏には１４５キロ以上を出す」との約束があった。この日先発し、八回途中まで投げた有馬投手は、一回に１４６キロを記録。三恵さんは手をたたいて喜び、「約束を果たしてくれてうれしい。ナイスピッチングだった」とすがすがしい表情で話した。