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鈴木、上り坂を「前傾の競歩」のような走り…先頭集団に食らいつく[武井隆次の目]

読売新聞 / 2024年8月11日 16時56分

 パリオリンピックは最終日の11日、陸上の女子マラソンが、中盤に2度の急坂があるなど、五輪史上最もタフと言われるコースで行われている。日本記録保持者の前田穂南(天満屋)が右大腿骨疲労骨折のため欠場したが、前回東京オリンピック8位の一山麻緒(資生堂)と五輪初出場の鈴木優花(第一生命グループ)が難コースに挑んでいる。熱戦を、早稲田大時代に箱根駅伝で活躍し、2002年アジア大会男子マラソン銅メダリストの武井隆次さんが解説する。

スリ足に近いフォーム

 レースは後半の難所、28キロからの急な坂に差し掛かった。先頭集団の鈴木は、地面に吸い付くように足を上げないようなスリ足に近いフォームで食らいついた。車のローギアのような、蹴るのではなく、押し出すような脚運びだ。例えれば、前傾の競歩と言えばよいか。

 上り切って下りへ。下りの勢いに任せて走ってしまうと、上ってきた脚に大きなダメージがある。鈴木は少し疲れていったんは順位を落としたが、先頭集団がペースが抑えて、下りの30キロ付近で鈴木がまた追いついた。腕を左右に大きく振ってバランスを懸命にとるようなフォームだが、下りがきつすぎて、腕を普通に振ることのできない、それぐらいすごい下りだということが見て取れる。

たけい・りゅうじ 1971年生まれ。東京・国学院久我山高で高校初の5000メートル13分台をマーク。早大時代は箱根駅伝で4年連続区間賞(1区、1区、4区、7区)、うち3度が区間新記録で、同期の花田勝彦、櫛部静二と並び「三羽がらす」と呼ばれた。卒業後はエスビー食品で2002年びわ湖毎日マラソンを2時間8分35秒で優勝。02年アジア大会男子マラソン銅メダル。引退後はエスビー食品のコーチ、監督を歴任。現在は「したまちアスリートクラブ」の監督として小、中学生を中心とした後進ランナーの指導にあたっている。

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