17歳の玉井陸斗が「銀」…飛び込みの日本勢初メダル
読売新聞 / 2024年8月10日 23時26分
パリオリンピックの飛び込みは10日、男子高飛び込みの決勝(12人)が行われ、玉井陸斗(17)(JSS宝塚)が合計507・65点で2位となり、日本飛び込み勢初のメダルを銀で飾った。金メダルは曹縁(中国)で、この種目の連覇を達成した。
玉井は9日の予選を全体2位で、10日の準決勝(18人)は全体3位で通過。決勝は両手を上げ、リラックスした表情で入場した。
高飛び込みは高さ10メートルの台から飛び降りる種目で、男子は6種類の技を行い、その合計点で競う。
玉井の1本目は88・00点。トップだった東京大会「金」の曹縁(中国)から8・90差の2位で発進。
2本目の95・40点はこの回の最高得点。合計183・40点で、曹縁を0・10点上回り全体トップに立った。
3本目の94・35点はこの回の2番手。合計277・75点で、曹縁に2・75点上回られ2位に後退。
4本目の91・80点は曹縁と並びトップタイ。合計369・55点で、首位の曹縁との得点差2・75は変わらず2位のまま。
5本目は「大きく失敗」(玉井)して39・10点と、この回の12番手。合計408・65点で、ランダル・ウィジャルス(メキシコ)に抜かれ3位に後退。首位曹縁との差も52・45点に拡大してしまった。
最終6本目は99・00点で最高得点。合計507・65点で、得点が伸びなかったウィジャルス(メキシコ)、暫定トップだったノア・ウィリアムズ(英国)を抜き首位に浮上。最後に86・40点を出した曹縁に抜かれ2位となった。曹縁との差は39・85点。
玉井は5本目のミスに「気持ちが揺れているところもあった」というが、勝負の6本目を冷静に飛び、見事な着水。残り2人を残して全体トップに立ったため、メダルが確定し、飛び跳ねて喜びを表した。
玉井は兵庫県出身。小学1年から競技を始め、前回東京大会の高飛び込みで7位に入り、この種目では日本勢21年ぶりの入賞を果たした。世界選手権では22年のブダペスト大会で銀メダル。23年の福岡大会は決勝に進み、パリオリンピック代表に内定したが、大会中に腰痛を悪化させて決勝は全6本のうち、1本しか飛べずに終わった。
今年5月にフランスで行われたパリオリンピックのテスト大会は東京大会の金メダリスト、中国の曹縁を抑えて1位。
「自分がやることをやれば結果がついてくる」と話すなど、自信を胸にパリオリンピックに臨んでいた。
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