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リードで誰よりも頂上に迫った森秋彩に会場総立ち、悔しい4位に「ロスに向かって突き進みたい」

読売新聞 / 2024年8月11日 0時39分

女子複合決勝のリードで課題に挑む森秋彩(10日、パリ郊外で)=守谷遼平撮影

 パリオリンピックは10日、スポーツクライミング女子複合の決勝が行われ、初出場の森秋彩(茨城県連盟)は135・1点で4位だった。五輪に正式採用された前回東京大会に続く日本女子の2大会連続メダルはならなかった。前半のボルダーで7位と出遅れ、後半のリードは1位の96・1点をマークして順位を上げたが、メダルには届かなかった。ヤンヤ・ガルンブレト(スロベニア)が2連覇した。

完登目前、悔しそうに壁見上げる

 リードで誰よりも頂上に迫った登りに会場は総立ちになった。森が「今まで出てきた海外の大会で一番(力を)絞り出せた」という圧巻の登りだった。

 8選手による決勝。前半のボルダーで6人は四つある課題の二つ以上を完登したが、森は一つのみで7位。

 得点差を気にせずに挑んだリードでは、頂上に迫るごとに歓声が大きくなった。終盤部分で思いきって伸ばした右手が頂上に触れたが、保持できずに落下し、悔しそうに壁を見上げた。メダルには届かず、ボルダーの出遅れが響いた。

引退した野口啓代さんがアドバイス

 中学生の頃からリードでは国内トップの実力で注目されたが、2019年頃から結果に振り回されるようになり、競技から距離を置いて自身を見つめ直した。21年東京五輪で銅メダルを獲得した野口 啓代 あきよさんが現役引退すると、自分の気持ちが高まらないことを相談した。「秋彩ちゃんが好きなタイミングで始めたらいいと思うよ」と野口さんが寄り添ってくれ、森は「罪悪感なく休めた」。22年に国際大会に復帰して以降は学生生活などとのバランスを大切にしてきた。

 五輪出場を決めた後、野口さんから「五輪のリードで完登できたらガッツポーズをしてね」。この日は頂上を逃して実現はしなかった。試合後、森は「大きな舞台で力を出せた。(4年後の)ロサンゼルスに向かって突き進みたい」。野口さんとの約束を果たす機会はまだある。(大舘司)

総合力でガルンブレトが「金」

 総合力の高さを見せつけたガルンブレトが女子複合で連覇を果たした。準決勝を首位通過し、「素晴らしいパフォーマンスができた」。自信を持って臨んだ決勝でもボルダーで三つの課題を完登して首位に立ち、リードでは力強い登りを見せた。金メダル獲得が決まると、関係者と抱き合って笑顔がはじけた。

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