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南海トラフ警戒のなか選挙、対応に追われる選管…津波ハザードマップ配布・高台誘導を徹底

読売新聞 / 2024年8月11日 21時53分

広島県福山市長選の投票所。管理者には津波のハザードマップが配布された(広島県福山市で)

 南海トラフ地震の臨時情報(巨大地震注意)が発表され、警戒が広がる中で、11日は広島県福山市など各地で選挙の投開票が行われた。選挙管理委員会は、投票所の管理者に津波のハザードマップを配布するなど対応に追われた。

 「海や山が近いなど投票所の地域性を把握し、大地震が起きた場合には投票者らの安全確保に努めてほしい」。福山市長選の投開票を控えた市選管は10日、155か所の投票所の管理者に文書でこのように注意を促し、津波のハザードマップと緊急避難場所の一覧を配った。

 瀬戸内海に面する同市は、南海トラフ地震が起きた場合の最大震度は6強で、高さ3メートル超の津波が押し寄せ、約1万2000人の死傷者が出ると予測されている。同市南部の投票所では担当職員が、「人命最優先で、ハザードマップや避難経路の情報をしっかり把握して備える」と語った。

 市議補選が行われた三重県尾鷲市では、避難マニュアルを各投票所の管理者に配布。最寄りの避難所一覧などを掲載し、避難誘導に万全を期すよう呼びかけた。

 この日、投票所を訪れた会社員の女性(46)は「不安が全くないわけではないが、まちを良くするための意思表示が大事だと思って投票に来た」と話していた。

 日向灘沿岸にある宮崎県川南町では町長選の投開票が行われた。同町では、南海トラフ地震により、最短20分で最大13メートルの津波が到達し、町内14か所の投票所のうち2か所は津波被害を受けることが想定されている。町選管は、地震発生時には投票者らを近くの高台へ誘導することなどを職員に徹底した。

 8日に出た臨時情報は、終盤にさしかかっていた各地の選挙戦にも影響し、遊説の中断や集会の中止を余儀なくされた候補者もいた。

 東日本大震災など過去の大災害では、特例法に基づき選挙が延期された。公職選挙法でも、通常より期日を遅らせる「繰り延べ投票」を可能とする規定があるが、総務省によると、天災などの発生が要件で、今回の臨時情報は対象外という。

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