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レスリング「金」元木咲良、磨き直した「ローシングル」で圧勝…オリンピアンの父に「親孝行」

読売新聞 / 2024年8月12日 1時11分

女子62キロ級決勝でウクライナの選手(下)を破って金メダルに輝いた元木咲良(10日)=菊政哲也撮影

 パリオリンピックレスリングは10日、女子62キロ級決勝で元木 咲良 さくら(育英大助手)がイリーナ・コリャデンコ(ウクライナ)を破り、金メダルを獲得した。

 今回の女子日本代表でただ一人、世界選手権の優勝経験がない女子62キロ級の元木が初の「世界一」を五輪の大舞台で達成した。「たくさんの方が力を貸してくれてここまではい上がってこられた。みんなに分けてあげたい金メダルです」。22歳の新女王は、周囲への感謝の言葉を繰り返した。

 決勝の相手は、東京五輪銅メダリストのコリャデンコ。最後まで頼りになったのは、相手の足首を狙う片足タックル「ローシングル」だった。できる限り相手の体力を奪うために、積極的に低く攻めた。途中、電光掲示板の不具合で試合が中断されたが、「相手の体力も回復するなら、私も回復する」。前向き思考で試合再開後も攻めを休まず、11点の大差をつけて圧勝した。

 この1年は国際大会の優勝はなし。4月のアジア選手権も決勝で敗れた。自信を失い、攻めることが怖くなった。だからこそ、自らの持ち味であるローシングルからの攻めをもう一度見つめ直した。「この技で自分はここまで来られた。金メダルを取りに行こう」。この3か月間、重点的に技を磨いてきた。

 父の康年さんは男子グレコローマンスタイル63キロ級のシドニー五輪代表。優勝を決め両親と抱き合った元木は、「父は世界チャンピオン、五輪チャンピオンになれなかったことを後悔していた。自分が夢をかなえることができたのは、親孝行になったかな」。両親から「良い花を咲かせるように」と授かった名前。花の都・パリで、ついに咲良の笑顔が満開になった。(小高広樹)

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