創成館・村田が完封、白樺学園三塁踏ませず

完封した創成館の村田（１１日）＝枡田直也撮影

　第１０６回全国高校野球大会第５日の１１日、１回戦４試合が行われた。３２年ぶりに出場した大社（島根）が２年連続選抜準優勝の報徳学園（兵庫）を破り、夏の甲子園で６３年ぶりとなる白星をつかんだ。早稲田実（西東京）は鳴門渦潮（徳島）を終盤に突き放して４強入りした２０１５年以来の２回戦進出。鶴岡東（山形）は聖光学院（福島）との接戦を制し、創成館（長崎）は、村田が白樺学園（北北海道）を完封した。

創成館１―０白樺学園

　創成館が投手戦を制した。三回に安打に敵失が絡んで一死三塁とし、向段の犠飛で先行。村田が６安打完封し１点を守った。白樺学園は八回途中まで１失点の先発・半沢の力投を援護できなかった。

村田「力まずにしっかり腕を振って投げられた」

　創成館は右腕の村田が完封し、２年連続で初戦を突破した。力のある直球を軸に、縦へ落ちる変化球も駆使。走者を背負っても厳しいコースを突き、一度も三塁を踏ませなかった。白樺学園の投手陣も好投し、試合は大会史上２２度目の無四死球試合に。緊迫した投げ合いを制した村田は「力まずにしっかり腕を振って投げることができた」と胸を張った。

白樺学園主将　チーム初安打

　白樺学園の主将・藤原が、チーム初安打を放って仲間を鼓舞した。一回に先頭で左打席に立ち、内寄りの直球を逆らわずに左前に運んだ。ただ、後続が倒れて得点はできず、自身もその後の３打席は凡退。本塁が遠く、「甲子園は甘くなかった」と目を赤くした。スタメンに名を連ねる３年生は４人だけ。「まとめるのは苦しかったが最後は一丸になれた。最高のチームです」と充実感をにじませた。