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「元気玉」ポーズで気合注入…清岡幸大郎、臆せず前に出るレスリングで頂点

読売新聞 / 2024年8月12日 0時1分

男子フリースタイル65キロ級決勝でイランの選手(右)に勝利し、金メダルを獲得した清岡幸大郎(11日)=関口寛人撮影

 パリオリンピックは11日、レスリング男子フリースタイル65キロ級の決勝で、清岡 幸大郎 こうたろう(三恵海運)がラフマンムサ・アムザドハリリ(イラン)を破り、金メダルを獲得した。

 決勝が始まる直前。清岡が開いた両手を空へ突き上げた。漫画「ドラゴンボール」の主人公、孫悟空が必殺技の「元気玉」を放つ前に取るポーズで自身に気合を注入した。23歳の成長株がエネルギッシュな戦いで金メダルをつかみ、「最高です」と声を弾ませた。

 決勝の相手は、2022年世界選手権王者のアムザドハリリ。「みんなからパワーをもらって敵を倒したい」と語っていた通り、臆することなく前へ出た。1ポイントを先取されたが鋭いタックルで逆転すると、足首を固めてローリングへ移行。相手を面白いように回転させ、10―1と大量リードを奪って折り返した。第2ピリオドは反撃をいなしながら、うまく時間も使って逃げ切った。試合後は母のえりかさんや、今大会の男子グレコローマン77キロ級王者で所属の1年先輩にあたる日下尚らと抱き合い、喜びを分かち合った。

 12年。小学生の時に出場した全国大会に、同年のロンドン五輪代表で直後に金メダルを獲得する小原日登美さんが現れた。ブレザーを着こなす立ち姿に「格好いい。ああいうふうになりたい」。以来、五輪は憧れの存在となったが、国際大会で思うような結果を残せなかった。同じ高知県出身で、今大会の女子57キロ級を制した同学年の桜井つぐみ(育英大助手)に「ずっと先に行かれていた」。

 覚醒したのは、つい最近のこと。昨年12月の天皇杯全日本選手権で東京五輪覇者の乙黒拓斗(自衛隊)を破り、4月の五輪アジア予選で出場権を勝ち取った。金メダルを取るために続けてきたイメージトレーニングをマットで体現し、「五輪の舞台で優勝することを小さい頃から夢見て、駆け抜けてきた。ようやく実現することができた」。元気印が五輪の頂点を極めた。(平地一紀)

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