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大社が気迫の報徳撃破…好投手対決、逆転許さず

読売新聞 / 2024年8月12日 5時0分

1失点完投し、雄たけびを上げる大社の馬庭=枡田直也撮影

 第106回全国高校野球大会第5日の11日、1回戦4試合が行われた。32年ぶりに出場した大社(島根)が2年連続選抜準優勝の報徳学園(兵庫)を破り、夏の甲子園で63年ぶりとなる白星をつかんだ。早稲田実(西東京)は鳴門渦潮(徳島)を終盤に突き放して4強入りした2015年以来の2回戦進出。鶴岡東(山形)は聖光学院(福島)との接戦を制し、創成館(長崎)は、村田が白樺学園(北北海道)を完封した。

大社3―1報徳学園

 大社は一回、下条の適時打と敵失で2点を先行し、七回には園山の適時打で突き放した。馬庭が1失点で完投。報徳学園は、九回に代打貞岡の適時打で挙げた1点だけに終わった。

63年ぶり勝利

 相手は2年連続選抜準優勝校で、味方が一回に好投手から2点を先制。力んでもおかしくない状況だったが、大社のエース左腕・馬庭に気負いはなかった。強力打線を前に、「絶対にゼロに抑える」と奮い立った。

 一回を含め八回まで5度、走者を背負ったが、低めに伸びる直球を軸に打ち取っていく。テイクバックが小さく、報徳学園の4番斉藤は「球が急に出てくる感じで(タイミングを)合わせにくかった」と振り返る。

 最大のピンチは、3点リードの九回。直前の打席で右脇腹を痛めたが、交代する気はなかった。連打などで1点を失い、なおも二死一、二塁。「(痛みも)気合で乗り切る」と腕を振った。三遊間への打球に遊撃手が追いつくも捕り損ねる。だが、すぐさま三塁へ送球し、オーバーランした走者をアウトに。「逆転の報徳」と呼ばれる相手の粘り強さを断ち、歓喜の瞬間を迎えた。

 報徳学園のスタメンに6人並んだ左打者の外角へきっちり制球した。大角監督は「手が出ないくらい投げきられた。内に食い込むような球にもバットが出て、(コーナーを)広く使われた」と脱帽した。

 「味方が(しっかり)守ってくれたのでチームでつかみ取った勝利」と馬庭。甲子園球場誕生前の1901年に創部し、夏は17年に初出場。歴史ある公立校が一丸となって、63年ぶりとなる夏の1勝をもぎ取った。(大背戸将)

大社・石飛監督「(勝利に)信じられない。選手の力は本当に無限大だと思う。(馬庭は)野手を信じて投げたことが一番良かった」

今朝丸 初回力み

 昨春と今春の選抜で準優勝した報徳学園が、初戦負けを喫した。先発のエース右腕・今朝丸は「力んでしまった」という立ち上がりにピンチを招くと、適時打に味方の失策が絡んで2点を先制された。二回以降は変化球を織り交ぜて立て直したものの、七回に連打を浴びて追加点を奪われ、交代した。七回途中8安打3失点、9奪三振。「(相手打者が)想像以上に振ってきた。自分の持ち味である直球を当てられたので悔しい」と振り返りつつ、「最後は笑って終わりたい」と涙は見せなかった。

報徳学園・大角監督「(今朝丸の)立ち上がりはミスも絡んだもったいない失点だったが、二回以降は流れを作ってくれた。攻撃で助けられず申し訳ない」

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