石川・穴水町が避難所すべて閉鎖、被害大きかった奥能登４市町では初…最後の避難者男性「今後の生活は不安しかない」

避難所から荷物を運び出し車に積み込む男性（１２日、石川県穴水町で）＝武山克彦撮影

　石川県穴水町は１２日、能登半島地震を受けて開設していた全ての避難所を閉鎖した。被害の大きかった奥能登４市町で避難所を全て閉鎖するのは初めて。

　穴水町では最大５４か所に３９９１人が避難していたが、７月末には要望のあった仮設住宅５３２戸が全て完成し、鍵の受け渡しもほぼ完了した。

　１２日には、自宅が全壊して約７か月間、避難生活を続けてきた男性（６９）が同町住吉地区の避難所を後にした。１月中に仮設住宅を申し込んだが、鍵を受け取ったのは今月２日で、今月に入ってからは避難所生活は１人だったという。男性は「できれば地元で暮らしたいが、家を建て直すのは無理だ。今後の生活は不安しかない」と話していた。