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八の字に振る赤・白の「津波フラッグ」…スマホ携帯せず、揺れ感じにくい海水浴客に危険知らせる

読売新聞 / 2024年8月13日 12時34分

 南海トラフ地震の臨時情報(巨大地震注意)を受け、人気レジャースポットの青島海水浴場(宮崎市)では、地震の発生に警戒しながら運営が行われている。宮崎県日南市で最大震度6弱を観測した8日の地震後、来場者に避難経路を記した地図を配るなどの新たな取り組みを開始。地震前から続けてきた安全対策も継続し、災害の発生に備えている。(浜崎大弥)

 青島海水浴場には監視業務など海の安全確保を担う「青島ビーチセンター  なぎさの交番」が設置されている。100人近くのライフガードが所属し、日に1万人超が訪れるピーク時には連日10人以上のライフガードが活動する。

 12日朝、ライフガード12人が訓練を実施した。これまで毎朝、「落雷時の対応」や「溺れた要救助者の引き上げ」などテーマを変えながら約30分間行ってきた。

 この日のテーマは「津波発生時の避難」。合図のサイレンが鳴ると、ライフガードたちは海上にいる人たちに津波接近を知らせるため、警笛を吹いたり、「津波フラッグ」と呼ばれる旗を八の字に振ったりした。地震に伴って津波注意報が発表された8日には、訓練を生かして約120人の海水浴客を15分ほどで避難させたという。

 同海水浴場は臨時情報の発表を受けて10日まで遊泳禁止としたが、11日に「遊泳注意」で運営を再開。訪れた人に高台への避難経路を記した地図を配布したり、遊泳可能エリアを平時より浅瀬に設定したりして、迅速な避難につなげる対策を強化している。

 12日に家族で訪れ、ライフガードから地図を受け取った千葉県船橋市の女性会社員(41)は「土地勘がないので助かる。もしものときのために、しっかり目を通したい」と語った。

 同センターの小玉順規センター長(51)は「命の安全を最優先にしながら、可能な範囲で海を楽しめる環境を維持していきたい」と話している。

20年6月から普及進める紅白の「津波フラッグ」

 海水浴場で津波発生の危険を知らせるのが、赤と白の「津波フラッグ」だ。気象庁は、見かけたら速やかに高台などへの避難を始めるよう呼びかけている。

 津波フラッグは長方形を4分割した赤と白の格子模様の旗。海水浴中の人は揺れを感じにくく、スマートフォンを携帯していないことが多いため、津波に関する警報や注意報が出たときに海岸で振ったり、建物に掲げたりする。

 迅速な避難につなげようと同庁が2020年6月から普及を進めている。遠くからの視認性を考慮して短辺100センチ以上が推奨されている。

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