トランプ氏が司法省に１億ドルの賠償請求、機密文書不法持ち出し事件めぐり…米メディアが報道

トランプ氏＝ＡＰ

　【ニューヨーク＝山本貴徳】米ＦＯＸニュースなどは１２日、トランプ前大統領が、政府の機密文書を不法に持ち出したとして起訴された事件に関連し、弁護士費用などとして、司法省に１億ドル（約１４７億円）の賠償を請求したと報じた。

　連邦政府の職員から不当な扱いを受けた際に請求できる法律に基づくもので、１億ドルは、かかった弁護士費用や悪意で訴追されたことに対する賠償などとしている。

　トランプ氏は２０２１年に大統領を退任後、フロリダ州の邸宅「マール・ア・ラーゴ」に多数の公務に関する文書を持ち出したとして、２３年にスパイ活動法違反などの罪で起訴された。

　トランプ氏側は２２年に連邦捜査局（ＦＢＩ）が邸宅で実施した捜索により、プライバシーが侵害されたなどと主張した。「トランプ氏の同意を得て、弁護士に通知し協力を求めるべきだった」などと、捜査当局を批判した。

　連邦地裁は今年７月、捜査を指揮した特別検察官の任命手続きが違法だとして、起訴を棄却していた。