「最後まで好きなだけ野球がしたかった」長野日大の5人、白血病で亡くなった友の思い背負って甲子園へ
読売新聞 / 2024年8月13日 5時0分
甲子園亡き友との約束
白血病を患い17歳で亡くなった球児がいた。甲子園出場という夢を継いだのが、長野日大(長野)3年の5人だ。「彼がやりたくてもできなかったことなんだ」。弱音を吐きそうになると、亡き友を思い出して気持ちを奮い立たせた。大舞台で迎える初戦、13日の青森山田(青森)戦での活躍を誓っている。(久保田万葉)
5人は松本光世、田村快斗、小山泰斗、北島大輝各選手と中島龍之介投手。中学時代に硬式野球チームで、亡くなった荒井大輝さんと知り合った。荒井さんは中学2年の夏、急性リンパ性白血病に襲われた。中学3年の冬に退院したが、長野日大に進学してまもなく再発。昨秋には骨に転移が見つかり、完治は難しいと診断された。
荒井さんの願いで、5人は学校の一室で久々に会った。痩せた姿の荒井さんは「絶対、甲子園行けよ」と言葉に力を込めた。小山選手は「闘病で頑張っている荒井の分までしっかりしなきゃ」と胸が締め付けられる思いで誓ったという。
昨年12月16日、意識混濁との知らせに5人で病院を訪れた。面会はかなわなかったが、「闘魂」「乗り越えろ」とメッセージを寄せた硬式球を母の美知子さん(55)に託した。荒井さんの手に握らせると目が開いたという。翌日、17年の生涯を閉じた。
亡くなった後、遺書が見つかった。そこには「野球を好きなだけやりたかった」と記されていた。「野球ができることは当たり前じゃない」。5人の目の色が変わった。
田村、小山両選手はレギュラーで、中島投手は2番手投手として貢献。松本選手は代打の切り札という。北島選手はベンチ入りを果たせなかったが、用具整備や応援で仲間を支え、荒井さんとの約束を果たした。
「(大輝も)甲子園に来ると思う」。美知子さんは、青森山田戦をアルプス席で息子の遺影とともに見守るつもりだ。
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