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「観る将」に負けず「指す将」も増やせ、ゲーム感覚で参加できる「オンライン将棋スクール」…将棋連盟が開校

読売新聞 / 2024年8月13日 19時43分

オンライン将棋スクールの開始冒頭で子どもたちに話しかける(左から)片上大輔七段、飯塚祐紀八段、藤倉勇樹六段(東京都渋谷区の将棋会館で)=若杉和希撮影

 日本将棋連盟が、初心者の子ども同士がインターネットを介して対局し、プロが指導する「オンライン将棋スクール」を始めた。藤井聡太竜王(22)の活躍で、観戦に熱心な「 しょう」は増加傾向にある中、対局を楽しむ“指す将”の拡大を目指している。

 7月に開校したスクールは、学校を模したネットの仮想空間が舞台。受講生は自分の分身になるキャラクターを操作し、個室のように区切られた「対局室」に2人が入ると、オンライン対戦が始まる。現在、中学生以下の48人が受講し、8月からリーグ戦も始まった。

 受講生は時間割にそって「教室」へ移動し、講師の飯塚祐紀八段(55)と藤倉勇樹六段(44)から授業を受ける。飯塚八段は「対面の時よりもゆっくり、丁寧に指導するようにしている」と語る。青森市の小学4年生(10)は、自宅近くに将棋教室などがなく、「指し方を教えてくれて勉強になる。みんなと対局できて楽しい」と話す。

 スクールは、ゲーム感覚で参加でき、同連盟常務理事の片上大輔七段(42)は「授業や対局へスムーズに誘導できている」と語る。スクールは週1回、約2時間行われ、月額8800円。

 将棋上級者向けのオンライン指導は、個人経営の教室などで取り入れられている。指導に取り組む福岡県大野城市の関口武史・指導棋士五段(44)は、「地方の家庭にとって、移動費の軽減など利点が多い」と語る。

 同連盟が将棋初心者の子どもをターゲットにしたのは、少子化や娯楽の多様化で、「指す将」が減少傾向にあるからだ。日本生産性本部のレジャー白書によると、将棋の参加人口は2009年の1270万人から、22年は460万人に減った。子ども向け大会の参加者数は、ピーク時の18年度と比較して、20年度は3分の1程度に減少した。

 同連盟の羽生善治会長(53)は「末永く将棋を楽しむ人を増やすには、リアルの世界に橋渡しする必要がある」との考えで、「スクールの参加者を地域の教室や道場につなげたい」と話していた。

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