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ロシア西部への越境攻撃、ゼレンスキー氏「ウクライナを守るため」…プーチン政権は想定外か

読売新聞 / 2024年8月13日 20時43分

ロシア西部クルスク州で、ウクライナ国旗を掲げるウクライナ兵=11日に投稿されたDonbas_Operativnyiのテレグラムから、ロイター

 ウクライナがロシア西部クルスク州に越境攻撃を始めてから、13日で1週間になる。奇襲に成功したウクライナ軍はこれまでに東京23区の1・6倍にあたる約1000平方キロ・メートルを制圧したと主張している。ウクライナ東部では引き続き露軍の攻勢を受けており、全体の戦況への影響は見通せない状況だ。

 ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は12日のビデオ演説で、制圧した土地は露軍がウクライナを攻撃する拠点になっていたと指摘し、「我々の作戦は純粋にウクライナを守るものだ」と訴えた。

 AP通信によると、英国の軍事専門家は、ウクライナ軍が少なくとも四つの旅団からなる1万人以上の兵力を投入したと分析している。越境攻撃では、米欧各国が供与した装甲車や歩兵戦闘車などの兵器が確認されている。

 ロシアのプーチン政権にとって、ウクライナ軍による越境攻撃は想定外だったようだ。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によると、クルスク州の国境を守っていた露軍は戦闘経験が少ない徴兵者が大半で、すぐに逃亡するか、降伏したという。

 プーチン露大統領は12日の越境攻撃への対応を協議する会議で、ウクライナ軍の狙いについて、露領土の支配により将来的な交渉で優位に立とうとしていると指摘した。「無差別に民間人を攻撃する相手とは話し合えない」とも主張した。

 露国境地域では、住民が避難する動きが拡大している。クルスク州知事代行によると、約12万人が避難したほか、約6万人が避難準備をしている。南隣のベルゴロド州では、12日だけで約1万人が避難したという。

 ただ、兵力不足に悩んでいるウクライナ軍が露領内で新たな戦端を開いたことについては、「大きなギャンブル」(英フィナンシャル・タイムズ紙)といった評価が目立っている。ウクライナ軍は東部ドネツク州などを守っていた経験豊富な精鋭部隊を露クルスク州に転戦させており、本国の守りが手薄になっているとの指摘が出ている。

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