佐々木勇気八段、藤井聡太竜王への挑戦権を獲得…竜王戦挑戦者決定三番勝負

　将棋の藤井聡太竜王（２２）（名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖）への挑戦権を争う第３７期竜王戦（読売新聞社主催、特別協賛・野村ホールディングス）の挑戦者決定三番勝負第２局が１３日、東京都渋谷区の将棋会館で行われ、佐々木勇気八段（３０）が１３８手で広瀬章人九段（３７）を破り、２連勝で自身初のタイトル挑戦を決めた。

　藤井竜王との七番勝負第１局は１０月５、６日、同区のセルリアンタワー能楽堂で行われる。

　佐々木八段は２０１０年、１６歳でプロ入り。１７年には竜王戦決勝トーナメント２回戦で、藤井竜王のデビュー３０連勝を阻止した。今年３月放送のＮＨＫ杯テレビ将棋トーナメント決勝でも藤井竜王を破り、一般棋戦初優勝を飾った。

　本局は、飛車先の歩を突き合う相掛かりの戦型となり、序盤は両者が研究した手順を繰り出し、ハイペースで指し手が進んだ。その後、難解な勝負所に突入して長考の応酬となり、ぎりぎり抜け出した佐々木八段が大きな白星を挙げた。

　佐々木八段の話「どうやったら藤井竜王と対局できるか考えていたが、七番勝負で戦うということで、勝たなくちゃいけないという明確な命題になった」

【第２局手順】▲広瀬△佐々木

▲２六歩△８四歩▲２五歩

△８五歩▲７八金△３二金

▲３八銀△７二銀▲９六歩

△９四歩▲５八玉△８六歩

▲同　歩△同　飛▲８七歩

△８四飛▲４六歩△３四歩

▲２四歩△同　歩▲同　飛

△２三歩▲２八飛△５二玉

▲４七銀△７四歩▲７六歩

△７三桂▲３六歩△６二金

▲３七桂△６四歩▲４八金

△６三銀▲２九飛△１四歩

▲１六歩△８一飛▲５六歩

△５四歩▲２二角成△同　銀

▲６八銀△６五歩▲４五歩

△２四歩▲４四歩△同　歩

▲２四飛△２三銀▲２九飛

△２四歩▲９五歩△同　歩

▲５七角△８三飛▲２五歩

△同　歩▲２四歩△１二銀

▲１五歩△同　歩▲２五桂

△２八歩▲同　飛△２二歩

▲３五歩△５五歩▲同　歩

△５六歩▲同　銀△３三桂

▲同桂成△同　金▲２九飛

△３五歩▲２三歩成△同　銀

▲１二歩△５四歩▲１一歩成

△５五歩▲４七銀△５六桂

▲８四香△９三飛▲１二と

△８八歩▲同　金△６八桂成

▲同　角△６六歩▲同　歩

△５六銀▲５九桂△６五桂

▲同　歩△４七銀成▲同　桂

△６六角▲７七金△８四角

▲６六桂△６七歩▲３五角

△８三飛▲５三歩△同　金

▲５四歩△同　銀▲６四桂

△同　金▲同　歩△５六桂

▲６三銀△同　銀▲同歩成

△同　飛▲５三歩△６二玉

▲５五桂△４八桂成▲同　玉

△６六飛▲同　金△同　角

▲５七桂△５五角▲４二飛

△７三玉▲６五桂△８三玉

▲４六金△４五香▲７三銀

△４六香▲同　角△３六桂まで

１３８手で佐々木八段の勝ち