国家公務員の合格者、女性が過去最高４３％…申し込み倍率は最低タイ３・２倍で「技術系が危機的状況」

　人事院は１３日、２０２４年度の国家公務員一般職試験（大卒程度）の合格者を発表した。女性の合格者は３２５０人（前年度比８６人減）で、全体に占める割合は現行の試験制度を導入した１２年度以降で最も高い４３・０％（同２・７ポイント増）となった。

　女性合格者の割合は１２年度は２７・４％だったが、増加傾向にある。仕事と育児の両立支援など、女性にとって働きやすい職場環境作りが進んでいることが影響しているとみられる。

　一般職試験の申込者数は２万４２４０人（同２０７９人減）で、全体の合格者は７５５７人（同７１２人減）だった。申し込み倍率は過去最低となった前年度と同じ３・２倍で、国家公務員のなり手不足が続いていることが改めて浮き彫りとなった。

　技術系の合格者数は前年度より３１１人少ない１４８２人で、初めて採用予定人数（１５４２人）を下回った。九つの試験区分のうち、「デジタル・電気・電子」「機械」「土木」「建築」「化学」の５区分で合格者数が採用予定人数に届かなかった。

　人事院は「技術系は民間企業との人材獲得競争が特に激しくなっており、危機的な状況だ」と分析している。