1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

教員採用1次試験、幕張メッセに会場一元化したら…訂正対応に遅れ・交通利便性や空調は改善 

読売新聞 / 2024年8月15日 18時25分

県内会場を幕張メッセに一元化して行われた教員採用試験(7月7日、千葉市美浜区で)

 千葉県教育委員会と千葉市教委は7月、公立学校教員採用試験の1次試験を実施した。県内会場は千葉市美浜区の幕張メッセ。1か所に集約したのは今回が初めてだった。県教委によると、受験環境は改善できたが、多数の受験者に訂正内容を伝達するのに時間がかかり、次の試験開始が遅れるトラブルもあった。

 試験は7月7日に実施した。県教委と市教委は今回から、交通の便が良く空調設備も整った幕張メッセを試験会場とした。

 昨年までは、県内各地域の高校などが会場だった。受験者は筆記試験から面接試験までの待機時間を、空調設備が不十分な体育館で過ごさなければならなかったという。高校の場所が分からず、道に迷うこともあった。幕張メッセでの試験実施で、こうした事態は避けられた。

 教諭の負担も軽減された。昨年までは教諭が試験官を務め、試験問題も作成していたが、今年は民間会社に試験官を外注。試験問題についても、作成や誤りのチェックを別の民間会社に委託した。学校が会場とならなかったこともあり、教諭には学校行事の準備ができる利点もあった。

 一方で、試験問題や解答用紙にミスが判明し、会場運営も混乱した。

 試験問題のミスでは、中学・高校共通の英語で問題文の出典を「The Mainichi」とすべきところを「The Mainishi」と誤記していた。会場では、「問題訂正用紙」が配布された。小論文の問題では、文字数を制限する「以内」の「内」が抜け落ちていた。

 このほか、県教委は7月9日、高校「商業」、中高共通「社会」、中高共通「英語」の3教科で出題ミスがあったとして受験者全員に加点した。

 小学校の試験では、盛岡市の会場の受験者から指摘を受け、マークシートの解答用紙で設問番号に誤りがあることが判明した。幕張メッセの会場運営は就職情報会社「マイナビ」から請け負った会社が実施していたが、この後の対応で混乱があったという。

 幕張メッセの会場では、正誤表を作成して受験者約1100人に配布し終えたのは、本来の試験終了時刻の午前10時を過ぎた10時20分だった。訂正内容が分かりにくかったため、正誤表配布後も受験者から試験官に質問があるなどし、試験終了時刻は延び、解答用紙を回収したのは同50分。回収漏れがないことを確認できたのは11時5分だった。

 次の教職教養の試験開始は10時20分の予定だったが、11時19分と約1時間遅れた。

 県教委教職員課は「幕張メッセを会場にして暑さ対策などは達成できたが、訂正が生じた場合の受験者全員への伝達や確認に時間がかかるデメリットがあることもわかった。検証し、来年以降の試験に生かしたい」としている。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください