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自民党内に広がる「交代論」に抗えず…岸田首相が総裁選不出馬の意向、候補者の動き活性化へ

読売新聞 / 2024年8月14日 11時6分

首相官邸に入る岸田首相(14日午前9時9分)=大石健登撮影

 岸田文雄首相(67)(自民党総裁)は14日、9月下旬に予定される党総裁選に出馬しない意向を党幹部らに伝えた。1期3年の総裁任期満了に合わせて退陣する。自民党派閥の政治資金規正法違反事件で国民の自民党への不信感が高まっており、党内に広がる首相交代論に応じざるを得ないと判断した。

 首相の総裁任期は9月30日までで、後継を選ぶ総裁選は、党の規定に基づき9月20~29日のいずれかが投開票日となる。衆院議員の任期満了(来年10月30日)を約1年後に控えており、次期衆院選に向けて「党の顔」を選ぶ意味も持つ。

 現時点で総裁選への出馬を正式に表明した候補はいないが、首相の不出馬表明を受け、動きが一気に活発化しそうだ。首相を支える現在の党執行部や閣僚の中では、茂木幹事長や河野デジタル相、高市経済安全保障相が出馬に意欲を示している。党内には、知名度の高い石破茂・元幹事長や小泉進次郎・元環境相に期待する声や、中堅・若手を中心に小林鷹之・前経済安全保障相を推す動きもある。

 首相は2021年9月29日の党総裁選で河野、高市両氏らを破り、10月4日に第100代首相として岸田内閣を発足させた。

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