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クイーンビートル浸水隠しは社長の判断…親会社のJR九州が謝罪会見で明かす

読売新聞 / 2024年8月14日 12時41分

記者会見冒頭で頭を下げるJR九州の松下琢磨・取締役常務執行役員総合企画本部長(右)ら(14日午前、福岡市博多区のJR九州本社で)=中山浩次撮影

 JR九州高速船(福岡市)が、博多と韓国・ 釜山 プサンを結ぶ旅客船「クイーンビートル」(定員502人)で浸水が発生していることを隠して3か月以上運航を継続していた問題を巡り、親会社であるJR九州の取締役常務執行役員、松下琢磨氏が14日、記者会見し、浸水を国土交通省に報告せず 隠蔽 いんぺいすることを決めたのは、JR九州高速船の田中渉前社長だったと明らかにした。

 この問題を巡っては、JR九州高速船が2月、船体への浸水を把握したが、浸水を感知する警報センサーの位置をずらすなどして浸水の事実を隠蔽。ポンプで排水しながら運航を継続していた。5月27日から浸水が急激に悪化し、同月30日時点で船首部分に約1メートルの浸水が確認され、警報が作動した。これを受け、初めて浸水が確認されたと国交省やJR九州に虚偽の報告をして船体を修理。7月11日に運航を再開したが、今月6日の国交省の抜き打ち監査で隠蔽が発覚した。

 松下氏は会見で、センサーの位置をずらすなどしたのは、「(田中前)社長の判断だった」などと説明した。さらに、浸水の事実が公にならないように、航海日誌などには異常なしと記載したうえで、別に浸水量を記録する管理簿を作成していたことも明らかにした。

 JR九州は13日、田中社長(当時)を解任。国交省の監査に対応するためなどとして、JR九州高速船の取締役に残した。新社長にはJR九州の別の子会社から大羽健司氏を就任させた。クイーンビートルは同日から期限未定で運休。国交省は監査を継続中で、海上運送法に基づく行政処分を検討している。利用者からは「安全を軽視している」などの厳しい声が出ている。

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