海自横須賀教育隊の敷地内に地下壕、旧海軍の教育機関の司令部用か…人間魚雷の格納庫らしき横穴も
読売新聞 / 2024年8月14日 15時0分
神奈川県横須賀市の海上自衛隊横須賀教育隊の敷地内に、旧日本海軍の新兵教育機関だった
武山海兵団では終戦時、2万人以上の新兵や下士官が教育を受けていた。地下壕は「岩崎山」と呼ばれる丘にあり、戦況が悪化する中、本土決戦に備えて掘られたとみられる。
教育隊の敷地には壕をふさぐ扉があり、関係者の間では戦中の防空壕と考えられていたが、同教育隊の山内仁2等海曹(39)が昨年6月から内部を測量。その結果、東西約230メートルある丘陵地の中腹全体に高さ、幅とも2~3メートルの坑道が縦横に走っていることがわかった。壁や天井にツルハシで削った跡があり、上部は丸みを帯びたかまぼこ形。何かで
壕の東側は狙撃用の穴のついた小部屋が残る。西側には、相模湾から上陸する米軍を迎え撃つトーチカ、「回天」の格納庫だったと推測される二つの横穴も見つかった。ご真影(天皇、皇后の写真)を避難させた部屋や、蓄電室なども確認された。
同海兵団は終戦直後の1945年9月、米軍に接収された。58年9月に大半が返還されるまでは米軍基地が置かれ、壕内からは、その時代に使用されていた看板や「TOKYO AVENUE」と記された木製の柱なども見つかった。
7月下旬には、山内2等海曹ら自衛隊関係者のほか、こうした壕の構造に詳しい考古学者の安藤広道・慶応大教授(59)、横須賀市教育委員会の学芸員らが内部を調査した。安藤教授は「海兵団司令部の退避を始め、倉庫や病舎、工作場、砲台などの各機能を持っていた可能性がある。海自基地内にあったため、壕全体が当時のまま残った貴重な戦争遺産だ」と話している。
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