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早田ひな発言で注目の「特攻資料館」とは 23年には隊員描いた映画も公開、若者らも足運ぶ

J-CASTニュース / 2024年8月14日 18時12分

早田ひな発言で注目の「特攻資料館」とは 23年には隊員描いた映画も公開、若者らも足運ぶ

早田ひな選手(羽田空港で行われた出発セレモニーで撮影)

「生きていること、卓球ができていることは、当たり前じゃないのを感じたい」。パリ五輪の卓球女子団体で銀、シングルスで銅に輝いた早田ひな選手(24)が、会見でこう明かして行きたい場所に挙げた「鹿児島の特攻資料館」に注目が集まっている。

早田選手のいう資料館とは、南九州市内にある「知覧特攻平和会館」を指すとみられている。同会館に取材して、発言への受け止めなどを聞いた。

隊員の遺影や遺書など約6000点が展示

「只今より出撃致します。実に喜び勇んで居ります」。母上、兄上様あてに書かれた遺書は、こんな勇壮な言葉から始まった。

これは、2024年7月19日から知覧特攻平和会館で開かれている企画展で、特攻隊員となった四宮徹少佐の遺書として展示されている。

四宮少佐は、わくわくした小学校時代の遠足を思い出したとして、「決意とか覚悟とか云ふ様な、こだわりは少しもなく、本当に全員、純真無邪気です」と締め括られていた。

「純真無邪気」との表現を使ったことで、その死が一層痛ましく感じてしまうほどだ。

同会館は、飛行機ごと敵艦に体当たりするような悲惨な戦争は2度と起こしてはならないと、南九州市の運営で1987年に開館した。知覧地区は、旧陸軍の飛行場が建設されて特攻基地になり、特攻で戦死した隊員1036人のうち439人がここから出撃したという。

会館内には、隊員の遺影や遺書など約6000点が展示され、語り部による講話なども行われている。

早田選手が13日、帰国会見で行きたい所を聞かれ、「鹿児島の特攻資料館に行きたい」と明かしたことで、知覧特攻平和会館についても関心が高まった。

「たくさんのご連絡が来ており、ありがたい」

「若い方がこういう場所に興味を持つのは素晴らしい」
「死ぬ気で戦ってきた、気持ちはどこか通じるところがあるのかも」
「知覧の亡き特攻兵たちも、さぞ喜んでいるだろう」

早田選手の発言について、X上ではこんな書き込みが寄せられている。

知覧特攻平和会館の川崎弘一郎館長は8月14日、J-CASTニュースの取材に対し、「ご発言に反響があって、たくさんのご連絡が来ており、ありがたいと思っています」と受け止めを語った。

「戦争から79年が経って、若い世代は戦争の悲惨さを知らないので、当時戦死した隊員たちの資料を見て、少しでも命の尊さや平和のありがたさを感じてほしいです。中学生や高校生が平和学習で来ており、多くの若い方が来られることは大変いいことだと思っています」

特攻隊といえば、現代の女子高生が戦時中の日本にタイムスリップして隊員の青年と出会う姿を描いた小説「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」が累計100万部突破のベストセラーになり、23年12月に実写版の映画も公開された。

川崎館長によると、映画を見て足を運ぶ若い人も多いといい、8月15日の終戦記念日を前に入館者も通常より増えているとした。インバウンドの観光客増加で、海外から来館する人も多いという。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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