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終戦79年の全国戦没者追悼式に4000人…参列最高齢は97歳、47%が戦後生まれ

読売新聞 / 2024年8月15日 13時0分

 終戦から79年となった15日、政府主催の全国戦没者追悼式が東京都千代田区の日本武道館で開かれた。戦没者の遺族や岸田首相ら各界の代表者など約4000人の参列者が、先の大戦で犠牲となった約310万人を追悼し、反戦の誓いを新たにした。

 追悼式には天皇、皇后両陛下、岸田首相、遺族らが参列し、正午の時報に合わせて全員で黙とうをささげた。新型コロナウイルス感染防止のため、2020年以降、取りやめられていた国歌斉唱が5年ぶりに行われるなど、コロナ禍前の形で開催された。

 天皇陛下はお言葉で「過去を顧み、深い反省の上に立って、再び戦争の惨禍が繰り返されぬことを切に願い、世界の平和と我が国の一層の発展を祈ります」と述べられた。天皇が戦没者追悼式で「深い反省」という言葉を使うのは、10年連続となった。

 岸田首相は式辞で、「平和と繁栄は、戦没者の皆様の尊い命と、苦難の歴史の上に築かれたものであることを、私たちは片時たりとも忘れません」とし、「戦争の惨禍を二度と繰り返さない。この決然たる誓いを世代を超えて継承し、貫いてまいります」と述べた。

 追悼式は例年、約5000人の遺族が参列していたが、コロナ禍の影響で20年以降、約50~1400人と大幅に減った。政府は今年、コロナ禍前の規模での開催を目指したが、例年の7割程度にとどまった。

 会場では、安倍晋三・元首相の銃撃事件や岸田首相襲撃事件を受け、手荷物検査と金属探知機による身体検査を実施した。

 参列者の最高齢は、戦没者の弟で北海道の長屋昭次さん(97)で、最年少は、戦没者の 玄孫 やしゃごで東京都の酒井 清凪 せなちゃん(3)。

 厚生労働省によると、8日時点で参列予定の遺族3215人のうち、戦後生まれが占める割合は47%(1513人)となり、過去最高となった。戦没者の父母は14年連続で一人もおらず、配偶者も2人だけだった。遺族の高齢化は進む一方で、戦争を知らない世代への戦時の記憶の継承が今後の課題となる。

 1937年の日中戦争開戦から45年の終戦までと、その後のシベリア抑留を含めた戦没者は軍人・軍属が230万人、空襲や原爆の犠牲となった一般市民は80万人に上る。

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