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早実 10回サヨナラ…2年生エースが完封・殊勲打 

読売新聞 / 2024年8月16日 5時0分

10回早稲田実、サヨナラとなる適時打を放つ中村(15日)=前田尚紀撮影

 第106回全国高校野球大会第9日の15日、2回戦4試合が行われた。大社(島根)が延長タイブレイクの末に創成館(長崎)を破り、杵築中として初出場した1917年以来107年ぶりの夏2勝を果たした。早稲田実(西東京)も延長タイブレイクで鶴岡東(山形)にサヨナラ勝ち。神村学園(鹿児島)は中京大中京(愛知)を退け、岡山学芸館(岡山)は掛川西(静岡)を零封して勝ち進んだ。第10日から3回戦に入る。

早稲田実1―0鶴岡東

 早稲田実はタイブレイクに入った延長十回、一死満塁からエース中村が適時打で試合を決めた。中村は4安打完封。鶴岡東は桜井が好投し、終盤のピンチも切り抜けたが、最後に力尽きた。

 自らのバットで、延長タイブレイクの熱戦に終止符を打った。

 十回、早稲田実のエース中村の打球は右翼手の頭を越え、この試合で初の得点が入る。ベンチを飛び出す仲間たちと歓喜に沸くアルプススタンド。「サヨナラ打を打ったことがなかったので初めての景色。自分だけの時間だった」。144球を投げ、被安打4。最後まで得点を許さなかった「ご褒美」を堪能した。

 直前のマウンドで十回を投げきると、左足がつった。治療後、一死満塁で打席へ。和泉監督の「(この展開に)耐えられないから、この回で決めて」とのお願いに、初球を捉え、ひと振りで応えた。

 看板の強力打線が、大会屈指の左腕・桜井に苦しめられた。三回まで一人の走者も出せず、「完全試合されるかも」(和泉監督)と覚悟するほどの好投を見て、「エースとして負けられない。絶対に先に点をやらない」と触発された。

 自信のある直球を内外角に投げ分け、ストライク先行で攻めた。前半は直球で押し、後半はカットボールやスライダーでかわす。打線の援護がなくても、辛抱強く粘った。和泉監督は「投手同士が意地で、お互いに高め合った。まさか完封とは。甲子園はすごい所」と驚いた。

 斎藤佑樹(元日本ハム)を擁して2006年に全国制覇した試合を映像で見て、中村は入学を決めた。エースナンバーを背負うが、まだ2年生。大舞台での快投を、「1点もやれない緊張感はあったけど、楽しかった」と笑顔で振り返った。(永井順子)

鶴岡東 互角投手戦

 鶴岡東のエース左腕・桜井は延長まで投げ合った早稲田実・中村に、最後は右越えにサヨナラ打を浴びたが、すがすがしい表情で「全力で投げた結果。しょうがない」と語った。変化球が切れ、強打者をそろえる相手打線にほとんど打撃をさせなかった。七回にスクイズを失敗させ、八回には一塁走者を巧みなけん制で刺した。「自信になったし、これからの人生に生きると思う」と胸を張った。

早稲田実・和泉監督「こういう展開(投手戦)で勝ったことがなかったが、きょう勝てたのは大きい。この経験が選手を強くしている」

鶴岡東・佐藤監督「突破口が開けないまま終盤になってしまった。選手たちはよく頑張ってくれた」

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