1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. スポーツ総合

掛川西の山下陸人主将、好守備で高橋郁真投手を援護…「甲子園でやりきれた」

読売新聞 / 2024年8月16日 0時39分

 第106回全国高校野球選手権大会第9日の15日、掛川西(静岡)は2回戦で岡山学芸館(岡山)に0―2で惜敗した。先発した高橋郁真投手は右横手からの丁寧な投球で、7回2失点と粘りを見せた。打線は好機をものにできなかった。60年ぶりの初戦突破に続く、初の3回戦進出はならなかった。

 七回二死三塁、遊撃手の山下陸人主将は9番打者の打球に飛びついたが、三遊間を抜けた。次打者の高く弾んだ当たりは、全速力で前進して捕球。素早く送球して間一髪でアウトに仕留めた。顔色ひとつ変えなかったが、ユニホームは真っ黒だった。

 「一緒に甲子園を目指そう」。中学時代にかけられた大石卓哉監督の言葉にほだされ、必死に練習した。ここまでの道のりは険しかった。主将を任され、挑んだ昨秋は地区予選の初戦で負け、県大会にすら進めなかった。冬は連日、土まみれになるまで練習。春は県の3回戦で敗退した。監督や仲間と話し合い、失敗しても「成長するチャンス」と下を向かなかった。

 思いは最後の夏に実った。静岡大会は前半戦から強豪と対戦したが、全6試合で9失点と守備は崩れなかった。抽選会の日、監督に手渡した手紙にはこう記した。大石監督と出会えたから、甲子園に行けました――。

 初戦は打ち勝ち、この日は無失策の試合の中でも好プレーを全国に見せつけた。大石監督は「気持ちが前面に出て、負けないぞという気持ちがあふれていた」とたたえた。

 「最後まで泥だらけで、甲子園球場でやりきれた」。こだわり続けた全力プレーに、26年ぶりの出場を待ちわびた大応援団からも、ファンからも、大きな拍手が送られた。(高橋健人)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください