「直ちに返却して」電動ペッパーミル窃盗で店主訴え 問い詰められた男は盗みを否定→動画つきで被害届提出

盗まれたのと同じ電動ペッパーミル（写真は、煮干乱舞札幌店提供）

こしょうを挽く電動ペッパーミルが卓上から盗まれたとして、札幌市内の人気ラーメン店がその様子が映った防犯カメラの映像を公式Xで公開し、電動ミルを返すよう訴えている。

防犯カメラの映像とともに、警察に被害届を提出

若い男性3人のグループが、カウンター席に座って、笑いながら何か話している。

一番奥の席に座った茶髪の男が、テーブルの上に置かれたブラックペッパーの電動ミルを手に取って、しばらく見回す。電動ミルをじっと見て、元に戻す仕草をした後、いきなりテーブルの下に入れ、自らもテーブルの下に潜り込んだ。

そこに、カウンター内にいた店員2人がラーメンを持って来て、隣の男性2人の前に置く。2人が受け取る横で、電動ミルを手に持っていた男は、テーブルの下から顔を出し、何事もなかったかのように、座り直した。

この動画は、「煮干乱舞」札幌店が2024年8月14日、公式Xで投稿した。防犯カメラの映像から、この日の午前10時53分から30秒ほどの間のことだと分かる。

投稿によると、3人組のグループは、10時46分に来店したという。犯行の一部始終が映った動画は、この日のうちに札幌中央署に提供して、被害届を提出したことを明らかにした。

店では、キャッシュレスのみ支払いに対応しており、犯人の男が券売機で決済したときのクレジットカード情報も、同署に提供したという。

そのうえで、男に対し、「持ち帰った電動ミルを直ちに返却して下さい」「沢山のお客様方に楽しんでもらえるように用意した大切なモノなので何卒宜しくお願い致します」と呼びかけている。

「持っていませんよ」「僕たちじゃないですよ」と主張

店は、埼玉県春日部市内にある人気ラーメン店で働いていた店主が、札幌の繁華街すすきので24年7月17日にオープンさせた。煮干しをたっぷり煮込み、そのエキスが香る味のラーメンを提供している。

札幌店の店主は8月15日、J-CASTニュースの取材に対し、電動ミルが盗まれた状況を明かした。

店主によると、犯人の男は、スマホで電話をしながらラーメン店に入ってきた。男のグループが店を出た後、店主は、電動ミルがないのに気づき、その後を追いかけた。しかし、声をかけても、バッグを見せるそぶりだけして、電動ミルについて、「持っていませんよ」「僕たちじゃないですよ」と主張したという。その後、店主が防犯カメラの映像を確認すると、男の犯行が分かった。男は、店員の目を盗んで、電動ミルをテーブルの下のバッグに入れたという。電動ミルは、2000円相当の被害だった。

（J-CASTニュース編集部　野口博之）