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東京駅の新幹線改札口、外国人客が困惑「ホテル探さないと」…羽田空港では朝一番で帰京目立つ

読売新聞 / 2024年8月16日 12時12分

 非常に強い台風7号が16日午前、関東地方に接近した。新幹線が計画運休するなど交通網が乱れ、お盆休みのUターンラッシュに大きな影響が出た。各地で避難所が設けられ、住民らが身を寄せた。

 東京駅ではこの日朝、東海道新幹線の改札口にシャッターが下ろされ、東京―名古屋間の終日運休を知らせる貼り紙が掲示された。改札付近には事態をのみ込めず、困惑した様子の外国人客の姿が多く見られた。

 ドイツから観光に訪れたというマキシ・ベングナーさん(28)は、新幹線で京都に向かう予定だったといい、「神社を見るのを楽しみにしていた。天気のことなので仕方ないが、うんざりする。今夜泊まるホテルを探さないといけない」とため息をついた。

 普段は多くのビジネス客や観光客でにぎわう名古屋駅の新幹線改札前も閑散とした様子。ベトナム国籍で東京都板橋区の会社員チャン・スアンさん(23)は新幹線で帰京する予定だったが、運休を知って急きょ高速バスを利用することにしたという。チャンさんは「残り1席だった。今日中に帰ることができそうでよかった」と胸をなで下ろしていた。

 航空機の欠航が相次いだ東京・羽田空港では、朝一番の便で慌てて帰京した人たちの姿が目立った。妻と4人の子どもと8泊9日の予定で沖縄旅行に出かけていた横浜市の会社員男性(43)は「旅行前には台風が関東に接近するとは思いもしなかった。帰れなかったら延泊費用もかさむし、帰りの便もいつ確保できるか分からなかった」とほっとした様子で話した。

 成田空港も、人の姿がまばら。空港内の土産店の男性店員は「コロナ禍並みにお客さんが少ない」と戸惑っていた。

 台風の暴風域に入った伊豆諸島・八丈島(東京都八丈町)では午前8時20分現在、町役場や公民館など島内4か所に設置した自主避難所に、町民や観光客ら計74人が避難。町は山や海岸沿いの道路を通行止めとし、町立の病院や図書館、温泉施設などを休業とした。キャンプ場の利用者には宿泊施設を確保するよう呼びかけた。空港は臨時閉鎖され、船便も全便欠航するなど、島外への移動が出来ない状態になっている。

 2019年9月の台風15号で住宅6597棟が損壊するなど甚大な被害が出た千葉県館山市は、16日午前6時に市内10か所に避難所を開設した。市立房南中学校に避難した女性(80)は「5年前の台風では本当に恐ろしい思いをした。当時のことを思い出し、友人と避難した」と話した。

 千葉県銚子市が設置した3か所の自主避難所には16日午前8時現在、11世帯15人が避難していた。市役所そばの市民センターに妻と避難した無職男性(90)は「今まで台風被害は受けたことはなかったが、海上の最大瞬間風速が60メートルと聞いて、初めて避難することにした。(自宅が)古いので心配だ」と話した。

 観光スポットにも影響が出た。上野動物園(東京都台東区)や鴨川シーワールド(千葉県鴨川市)など、夏休みに家族連れらでにぎわう首都圏の各レジャー施設は16日、来場者の安全性を考慮し、相次いで臨時休業した。

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