関東一、戦後の貧しさで野球ができなかった石田暖瀬の祖父「甲子園の舞台に、孫が出てくれてうれしい」

孫とエールを送る石田選手の祖父・史多さん（右）

　第１０６回全国高校野球選手権大会第１０日の１６日、第２試合に登場した関東一（東東京）のアルプス席には、石田 暖瀬 （はるせ）選手（２年）の祖父・ 史多 （ひさかず）さん（８０）ら親族約１５人が応援に駆けつけた。

　６人きょうだいの三男の史多さんは、戦後の貧しさから野球をすることがかなわなかったという。大人になってからは、息子や孫たちを甲子園に連れてきては野球の魅力を伝えた。

　石田選手は、そんな経験から野球を始めた。父・太志さん（４６）は「弱音を吐かずに努力している」と、親元を離れ寮生活を送る息子を思いやる。

　石田選手はこの日、右翼手として先発出場。史多さんは「もし自分が野球をできていたら立ちたいと思っていた甲子園の舞台に、孫が出てくれてうれしい」と頬をゆるませた。