滋賀学園のアルプスでは、野球部員の世話をする寮母・西尾満希子さんも声援「別人みたいにかっこいい」

選手たちに笑顔で声援を送る西尾さん（甲子園球場で）

　第１０６回全国高校野球選手権大会第１０日の１６日、第４試合に登場した滋賀学園のアルプスには、野球部員の大半が暮らす「 黎明 （れいめい）寮」の寮母・西尾満希子さん（５１）が応援に駆けつけた。

　寮生７０人の日常生活を、女性３人で支える。西尾さんは、２０年以上も寮母を務め、引退を決意した母の後を昨年１月に継いだ。もりもり食べる姿を想像しながら白米を炊き続け、練習帰りでくたくたの部員たちを笑顔で迎え入れる。彼らもまた、そんな西尾さんにすっかり懐き、「まこちゃん、ただいま」と元気にあいさつをしてくれるという。

　寮では学校のこと、家族のことの聞き役。普段、西尾さんに向けるあどけない表情と、大舞台で白球を追う真剣なまなざしとのギャップに驚く。「寮にいるときとはみんな別人みたいにかっこいい」と自慢の孝行息子たちを見つめた。