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今崎幸彦・最高裁長官が抱負「時代のニーズに対応できるよう司法の使命を果たしたい」

読売新聞 / 2024年8月16日 22時37分

最高裁長官に就任し、記者会見する今崎氏

 第21代最高裁長官に16日、今崎幸彦氏(66)が就任した。今崎氏は同日、最高裁で記者会見し「人々の意識や行動様式の多様化が加速する中、時代のニーズに適切に対応できるよう、裁判所を挙げて司法の使命を果たしたい」と抱負を述べた。任期は70歳の定年を迎える2027年11月まで。

 今崎氏は兵庫県出身で、1983年に判事補に任官した。刑事裁判に精通し、最高裁の課長だった2000~04年に裁判員制度の設計に関わったほか、10~13年の東京地裁部総括判事時代には実際に裁判員裁判で裁判長を務めた。その後、最高裁の刑事局長や事務総長などを経て22年6月に最高裁判事に就いた。裁判員裁判での裁判長経験者が長官に就任するのは初めて。

 裁判員制度への思い入れは強い。11年3月11日の東日本大震災発生時に審理中だった裁判は特に印象に残っているという。大きな揺れに襲われ、審理を再開できるか頭を悩ませた。身柄拘束中の被告のためにも早期に判決を言い渡したいと裁判員に伝えたところ、全員が快諾。「裁判員裁判は国民の理解と協力があってこそ」と肌身で感じた。

 人柄は穏やかで「この人のためなら頑張ろうという気にさせてくれる」と後進からの信頼も厚い。今崎氏はこの日の会見で「適正・迅速な裁判を実現するためにも、デジタル化の推進は重要だ」と強調した上で、「各地の裁判所は失敗を恐れずに具体的な取り組みや工夫に果敢に挑戦してもらいたい」と述べた。

 最高裁判事に16日就任した裁判官出身の平木正洋氏(63)も会見し、「謙虚な姿勢と広い視野を大切に、一件一件の裁判に誠実に取り組んでいきたい」と語った。平木氏は1987年に任官し、最高裁刑事局長や大阪高裁長官などを務めた。

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