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初出場の石橋はベスト8ならず、救援の入江祥太が粘投2失点も…本塁遠く 

読売新聞 / 2024年8月17日 7時4分

2回途中から救援し、粘り強く投げた入江投手(甲子園球場で)=前田尚紀撮影

 第106回全国高校野球選手権大会第10日の16日、初出場の石橋(栃木)は3回戦で青森山田(青森)と対戦。0―5で敗れ、8強入りはならなかった。二回途中から登板した入江祥太選手が2失点に抑える粘りの投球。打線も得点圏に走者を進めて反撃をしかけたが、本塁が遠かった。それでも、最後まで戦い抜く選手らの姿にスタンドから大きな声援が降り注いだ。

青森山田5-0石橋

「仲間と来られた甲子園は最高に楽しかった」

 出番は早々とやってきた。先発・柳田瑛太投手が一回に2ランを浴び、二回は先頭に一つもストライクが入らず四球。点を取り合う展開を避けたい福田博之監督は、遊撃を守る入江選手へのスイッチを決断した。

 13日の初戦、入江選手は聖和学園(宮城)を相手に135球を投げて完封。この日は先発マウンドを譲り、急な登板にはなったが、「(相手を)研究してある。怖さはない」。力の限り、右腕を振った。

 3点差の五回一死満塁、「自分なら抑えられる」とギアを上げる。相手の5番に外角いっぱいのスライダーを4球続けて空振り三振、続く打者を胸元への直球で遊ゴロに仕留め、ガッツポーズ。流れを持ってこようと必死だった。

 しかし疲れが見え始めた六、七回に連続失点し、万事休す。快進撃は止まった。

 作新学院中等部出身で、ボーイズリーグで全国制覇を経験するなど、関係者の間では内部進学後に主力になる器と目されていた。

 ところが本人は、驚くべき決断をする。「栃木は作新が一強でつまらない」。憧れの甲子園には作新学院を倒して行く。進学校としても知られる石橋を選んだ。

 目標を同じくする仲間の先頭に立ち、1年の頃からミーティングを繰り返した。野球の技術だけでなく、一体感で勝ってきた自負がある。栃木大会準決勝で作新学院を撃破、甲子園は夏初出場で16強入りを果たした。

 「仲間と来られた甲子園は最高に楽しかった」

と入江選手。漫画のようなまばゆい物語を紡いだ雄姿に、心からの拍手を送りたい。

(木村彩乃)

PVに250人県外からも

 石橋高校の地元、下野市石橋の石橋公民館では13日の2回戦に引き続きパブリックビューイング(PV)が開かれた。

 会場には同校の卒業生など約250人が詰めかけた。前回を上回る盛況ぶりで、立ち見となる人も多かった。石橋高校とは無関係ながら、「奮闘する公立高校を応援したい」と、県外から駆け付けた高校野球ファンの姿もみられた。

 会場は試合開始直後から興奮した雰囲気に包まれ、石橋がアウトを一つとるごとに大きな歓声が聞こえた。

 試合終了後には、拍手が響き渡り、「石橋よくやった」という声が聞こえた。涙を流す観客もいた。

 福田知事は「選手の粘り強く、決して諦めないひたむきなプレーは、我々県民に勇気と感動を与えてくれた」とコメントした。

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