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国宝・犬山城の3Dモデル、読売新聞がフォトグラメトリで作成…3万2000枚の写真を基に

読売新聞 / 2024年8月17日 11時36分

写真から作成した犬山城の3Dモデル。断面で表示すると内部の構造を見ることができる

 愛知県犬山市の国宝・犬山城は16世紀末から17世紀初めにかけて築かれたとみられ、木造の天守としては国内最古とされる。読売新聞は歴史的価値を広く伝え、複雑な構造をわかりやすく知ってもらおうと、ドローンなどで撮影した約3万2000枚の写真を基に、城の3次元(3D)モデルを作った。

 3Dモデルの作成では、建築分野などで使われるフォトグラメトリの手法を用い、外観と内部を合わせた。断面の画像を見ると、外観が3層に見える城は、内部が4階造りになっていることがわかる。2019年に行われた大改修などの箇所も確認できる。

 城郭建築を研究する ふもと和善・名古屋工業大名誉教授は「フォトグラメトリの手法で作られた画像にはリアルさがある。図面では分からない はりの反りや柱の修理箇所などもわかり、構造や特色を知ることができる。資料としても貴重だ」と話している。3Dモデルは読売新聞オンラインからも見ることができる。

 ◆フォトグラメトリ=様々な角度から撮影した大量の写真データを基に3Dモデルを作成する手法。主に遺物の調査や建築の分野で使われている。

天守の床磨くイベントに小中学生ら参加

 国宝5城が連携して誘客につなげようと、天守の床を磨くイベントが17日、一斉に行われた。各会場で小中学生らが参加した。

 床磨きが行われたのは、松本城(長野県松本市)、犬山城(愛知県犬山市)、彦根城(滋賀県彦根市)、姫路城(兵庫県姫路市)、松江城(松江市)。

 5市でつくる「国宝城郭都市観光協議会」(事務局・彦根市)などが企画。昨年8月に松本、犬山、松江の3城が世界遺産登録の機運を高める合同イベントとして床磨きを実施。その後、姫路、彦根城も加わり、5市長で一斉開催を決めた。

 犬山城では小中学生ら約20人が天守1、2階の床を雑巾で磨いた。小学3年生の男児(8)は「つるつるした床でホコリがなかったが、端の方は汚れていた。みんなでできて楽しかった」と笑顔を見せた。松本城では、約160人が砕いたクルミと米ぬかを布で包んだ道具「たんぽ」で、大天守と月見 やぐらの床を磨き上げていた。

 床磨きの様子は会場を結んだウェブ会議で中継された。

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