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体の不調見抜いてほぐす、東京から移住の元プロボクサーが和歌山で訪問治療院を開業

読売新聞 / 2024年8月18日 23時29分

患者と会話をしながら施術する依田さん(和歌山市で)

 元プロボクサーの依田有矢さん(40)が和歌山市に移住し、高齢者や障害者らを訪ねて施術する「ぜんぜろ治療院」を開いた。異色の経歴と、幅広い患者に対応してきた経験を生かし、悩みに寄り添う。(遠藤花乃)

 「ここ、張っているね。この筋肉は腰とつながってるから……」。依田さんは7月上旬、市内に住む女性(80)宅を訪問し、優しく語りかけた。

 何げない会話から体の不調を聞き取り、もみほぐす。ストレッチの方法も助言した。女性は「先生に診てもらうようになってから体が軽くなった。人柄もよく、何でも話してしまう」と笑顔をみせた。

 東京出身の依田さんは高校生の時、多くの世界チャンピオンを輩出した「ワタナベボクシングジム」(東京)に入門し、2001年、プロボクサーのライセンスを取得。03年に全日本新人王決定戦のライトフライ級を制し、将来を嘱望されていたが、04年に引退した。

 その後、体のことを詳しく知りたいと考え、 鍼灸 しんきゅう師と柔道整復師の資格を取得した。やるとなったら徹底的に取り組む性分で、毎日8時間勉強した。約15年前に東京で治療院を開くと、年齢や性別を問わず、多くの患者がやってきた。中には運動選手もいた。

 充実した日々だったが、「自分の人生を見つめ直し、新たな土地で自分の好きなことをやろう」と、昨年に移住した。和歌山を選んだのは、趣味の釣りが思い切りできる自然の豊かさに魅力を感じたからだ。趣味を楽しみながら自分の腕を生かし、東京と同じ名前の治療院を開設した。

 施術中の会話を大切にしている。体の具合を丁寧に聞き取るだけでなく、見た目には分からない部分の不調も見抜けると考えるからだ。体をスムーズに動かす方法や食事もアドバイスし、患者の健康を支える。

 依田さんは「訪問を楽しみにしてくれている患者さんが増えているのが、うれしい。和歌山に来なければ出会えなかった人たちのため、自分の知識や経験を全て使いたい」と話す。問い合わせは同院(070・8458・3511)。

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