神村学園「１０」外角勝負 １失点完投

１失点で完投した神村学園の早瀬

　第１０６回全国高校野球大会第１１日の１７日、３回戦４試合が行われ、８強が出そろった。大社（島根）は早稲田実（西東京）に延長タイブレイクの末にサヨナラ勝ちし、大社中時代の１９３１年以来９３年ぶりの準々決勝進出を果たした。智弁学園（奈良）は小松大谷（石川）に逆転勝ちし、京都国際（京都）は西日本短大付（福岡）を退けて、ともに３年ぶりの８強。神村学園（鹿児島）は岡山学芸館（岡山）に快勝して昨夏に続きベスト８入りした。１８日は休養日で、１９日に準々決勝４試合が行われる予定。

神村学園７―１岡山学芸館

　神村学園が先発全員安打で快勝。四回に単打４本と押し出し死球で２点を勝ち越すと、五回には上川床の２点打などでリードを広げた。早瀬が１失点で完投。岡山学芸館は先発の沖田が踏ん張れず。

　神村学園は先発の早瀬が５安打１失点で完投し、チームを８強に導いた。「緊張していた」と序盤は直球が高めに浮き、二回には連続四球から失点した。しかし、制球が安定していたスライダーでカウントを整え、その後は追加点を与えなかった。背番号１０の右投手は「外角で勝負してストライクを取れた。今日の勝利は自信になる」と胸を張った。

岡山学芸館先発　２死球を悔やむ

　岡山学芸館の先発沖田は二つの死球を悔やんだ。四回は一死から３連打で満塁とされると、スライダーを制御できず死球となり、押し出しで勝ち越しを許した。五回にもスライダーを先頭打者に当ててしまい、次打者に安打を浴びたところで降板。岡山大会は四死球ゼロで、甲子園に来てからも与四球１と制球力には自信があっただけに、「三振を欲しがって力んでしまった」と肩を落とした。