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青森・六ヶ所村の使用済み核燃料再処理工場の審査難航…30年以上「未完成」状態、日本原燃の見通しに甘さ

読売新聞 / 2024年8月19日 5時0分

 日本原燃が使用済み核燃料再処理工場(青森県六ヶ所村)の完成時期を2026年度末頃に延期する方針を固めたことが17日、明らかになった。背景には、原子力発電所と違い前例がないため、原子力規制委員会の審査への対応が難航していることが挙げられる。ただ、審査に臨む原燃の見通しが甘かった場面もあり、核燃料サイクルの完成に向けて、今後の対応が問われそうだ。

 原燃の増田尚宏社長は「24年度上期のできるだけ早期」の目標を堅持してきたが、9月末までの完成を断念せざるを得なかった。「設計及び工事の計画の認可」(設工認)の審査では、規制委の安全に関する要求が原燃の想定を上回る場面も多く、想定以上に長引いた。ただ、原燃側の提出書類に大量の誤記や記載漏れが発覚するなど初歩的なミスもあり、企業としての課題も露呈した。

 当初の完成目標は1997年としていたが、これまでに26回の延期を繰り返し、93年の着工以来、30年以上も未完成の状態が続いている。国は、9月までの稼働開始を予定している使用済み核燃料の中間貯蔵施設(むつ市)の搬出先として同工場を想定するとしているが、今後も延期が繰り返されれば県民に不安が広がりかねず、核燃料サイクルの完成も見通せない。原燃には確実に完成できる目標の提示が求められる。

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