北海道・根室で初水揚げのサンマ競り、ご祝儀で１キロ４０万円の過去最高値…花咲港に５００トンで活気

水揚げされたばかりのサンマを買い求める人々でにぎわった鮮魚店（１７日午前、根室市で）

　北海道根室市で１６日に初水揚げされたサンマが１７日、札幌市中央卸売市場で競りにかけられ、最高値で１キロ・グラム当たり４０万円のご祝儀価格がついた。一方、根室市の花咲港では同日、サンマ約５００トンが水揚げされ、港は久々に活気にあふれた。

　同卸売市場によると、１キロ当たり４０万円の最高値は、昨年の同２３万円を大幅に上回り、２０１７年に並ぶ過去最高額という。

　花咲港では、台風７号の影響もあって公海から棒受け網大型漁船約３０隻が次々と寄港し、水揚げは未明から昼過ぎまで続いた。市場では午前７時から競りが始まり、計４回行われた。

　同市の鮮魚店「魚信」では、大量の水揚げの情報を聞いた市民が行列をつくった。１匹１２０円のばら売りや２０匹２８００円の箱売りを買い求め、午前８時半の売り出しから約３０分で約９００キロが完売した。

　札幌市の知人らに宅配便でサンマを送ったという女性（６５）は「なんとか駆けつけて購入することができて、ほっとしています。『不漁だ』『高級魚で手に入らない』と、昨年から心配していたので、サンマが食べられるなんてうれしいですよ」と笑顔を見せていた。