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オリンピック、TVer再生が1億回超…民放初の配信一本化が奏功・放送では視聴率伸びず

読売新聞 / 2024年8月19日 16時2分

ライブ配信で最も視聴されたバレーボール女子1次リーグ・日本×ポーランド=上甲鉄撮影

 7時間の時差があり、日本では深夜から未明の競技中継が多かったパリ五輪。視聴者の中には、テレビにかじりつくのでなく、民放各局の無料動画配信サービス「TVer」を活用する人も多く、改めて配信視聴の存在感を高める結果となった。(辻本芳孝、松崎美保)

 開閉会式や各競技はNHKと民放各局が放送し、それぞれNHKプラスとTVerで配信された。

 TVerでは7月24日~8月12日、民放が受け持った試合のライブ配信と、日本選手の活躍を短くまとめたハイライト動画、配信開始から1週間の見逃し配信などにより、計約3800時間分を提供。約2100万人が利用し、総再生数は1億1000万回を超えた。総再生時間は2300万時間に上った。

 今回初めて民放の配信サービスを一本化して臨んだだけに、TVerは「総再生数が1億回を超えたのは上出来」と手応えを感じている。昨年7月に3000万人弱だった月間利用者数が、今年7月は過去最高の4000万人超となるなど、利用者の底上げに貢献した形だ。

 ライブ配信で最も視聴されたのが、バレーボール女子1次リーグ・日本×ポーランド。それに3大会連続のメダル獲得が期待された卓球男子団体の3位決定戦・日本×フランス、バレーボール男子1次リーグ・日本×ドイツが続いた。民放地上波で放送されなかった競技も一部配信され、バスケットボール男子決勝・米国×フランスなど、日本戦以外も人気だった。

 14日現在、ハイライト動画視聴のトップは開会式。2位はサッカー女子1次リーグで日本がブラジルを破った試合だった。それに体操男子個人総合で岡慎之助が金を取った日のデイリーハイライト、柔道女子52キロ級の阿部 うたが敗れた2回戦が続いた。いずれも印象的な場面を振り返ったとみられる。

 視聴形態は、スマートフォンとタブレット端末で計約54%を占め、移動中や外出先で視聴した人が多かったようだ。特にハイライト動画は通勤中の午前6~9時の再生が多かった。もちろん、テレビでの視聴も約26%あり、“大画面派”も少なくなかった。

視聴率は今ひとつ

 放送では、視聴率が今ひとつ伸びず、海外開催の五輪で最多メダル数を誇った大会にしては寂しい結果となった。時差8時間で今大会とほぼ同じ時間帯だった2012年のロンドン五輪と比較すると、テレビ離れの広がりも実感させた。

 ビデオリサーチ社によると、関東地区の平均視聴率(世帯)で今大会の最高は、バレーボール男子準々決勝・日本×イタリア(NHK)。逆転負けして4強を逃したが、午後10時からの放送分が23・1%だった。2位は女子マラソン(同)で午後5時からの放送分が18・7%。

 ロンドン大会では、いずれもNHKの中継で、サッカー女子グループリーグ・日本×スウェーデンの後半が30・2%、日米対決となった決勝後半が29・1%となり、なでしこ旋風が視聴率を押し上げた。このほかの競技でも20%台が目立った。

 さらに視聴率低下を感じさせるのが開閉会式だ。ロンドン大会では、午前5時からの開会式の放送分(同)が24・9%を記録したが、今回はほぼ同じ時間帯の放送分(同)が12・2%にとどまった。閉会式は、午前5時からの放送分で比較すると、ロンドン大会(同)の11・6%に対し、今大会(Eテレ)は1・0%だった。

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