1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 政治

小林鷹之氏は政策通の保守派、課題は知名度…出馬会見に閣僚経験者「若い割に刷新感に乏しかった」

読売新聞 / 2024年8月20日 14時45分

自民党総裁選への出馬を表明する小林鷹之・前経済安全保障相(19日午後、国会内で)=川口正峰撮影

 自民党総裁選への立候補を表明した小林鷹之・前経済安全保障相(49)は、財務省出身の政策通で、保守的な政治信条で知られる。国力低下への危機感から政治の道を志し、当選3回で閣僚に起用された。知名度不足が課題で、いち早く出馬に名乗りを上げ、支持拡大を図りたい考えだ。

 「 たかは古い羽根を新しい羽根に換える習性を持っている。自民党も新しい羽根が必要な時期を迎えている」

 小林氏は19日の記者会見で、自身の名前の「鷹」を引用し、党の再生を訴えた。約1時間の記者会見では「新たな自民党に生まれ変わる」と繰り返し、独自の産業政策や外交・安全保障政策に取り組む考えを強調し、「世界をリードする日本を作る」と語った。

 憲法改正は「先送りできない」と訴え、党内の保守派を中心に慎重論が多い選択的夫婦別姓についても、旧姓併記の制度改正が進んでいるとの認識を示した。

 会見では、当選同期の4期生以下の議員らが会場で小林氏の様子を見守った。

 小林氏は千葉県のサラリーマン家庭に生まれ、東大法学部を卒業後、1999年に大蔵省(現・財務省)に入省した。身長186センチ・メートルの長身で、東大在学中はボート部の主将を務めた。

 「国際社会の中で日本の存在感を感じられず、ショックを受けた」

 政治を志したきっかけは、2007~10年の在米日本大使館勤務時代だ。当時は日本の首相が短期間で交代し、民主党政権下では米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題で迷走し、日本の信頼感が失われていく現実に直面した。野党時代の自民総裁だった谷垣禎一氏に手紙を書き、政界への道を自らこじ開けた。公募で12年の衆院選に初当選し、経済安保や宇宙・科学技術分野で頭角を現し、21年には46歳で岸田内閣で初代の経済安保相に就任した。

 ただ、他の「ポスト岸田」候補と比較し、知名度では大きく劣る。読売新聞の7月の世論調査では、次の総裁候補としての期待度は1%程度にとどまる。18日には、記者団に地元の千葉県八千代市でランニングする姿を公開したほか、好きなテレビ番組を披露するなど「若さ」と「親しみやすさ」をアピールした。

 調整力に定評がある反面、発信力も課題となりそうだ。閣僚経験者は19日の記者会見について「若い割には突き抜けた発言がなく、刷新感に乏しかった」と語った。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください