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神村学園の主砲・正林輝大の目覚め「低く鋭く」大会初適時打…大社のエース馬庭優太を捉える

読売新聞 / 2024年8月20日 5時0分

7回神村学園、正林が適時打を放ち4点目(19日)=大金史典撮影

 第106回全国高校野球大会は19日、準々決勝4試合が行われた。青森山田(青森)が滋賀学園(滋賀)との投手戦を制して初のベスト4に進んだ。関東一(東東京)は東海大相模(神奈川)を振り切り9年ぶりの準決勝進出。京都国際(京都)は先発西村が智弁学園(奈良)を完封し3年ぶり、神村学園(鹿児島)は粘る大社(島根)を終盤に突き放して2年連続の4強入りを決めた。準決勝は休養日を挟み、21日に行われる。

神村学園8―2大社

 神村学園は五回、敵失で勝ち越し、七回に正林、岩下、上川床の3連続適時打で4得点して突き放した。四回途中から救援した早瀬が好投。大社は3番手のエース馬庭が5失点と踏ん張れなかった。

 ようやく4番が役目を果たした。自身にとっても、チームにとっても待望の1本。神村学園の正林が打線を勢いづける価値ある一打を放った。

 1点リードの七回一死一、二塁。相手左腕の馬庭が投じた初球、内角高めの直球を捉えると、左前に落ち、貴重な追加点をたたき出した。「差し込まれないように思い切り振ることができた」。これに触発されたのか、5番岩下が2点打、6番上川床が適時打で続き、この回4得点で勝利をたぐり寄せた。

 大きな当たりを出そうとして不調に陥っていた。3試合で1安打、4三振。だが、この日は「低く鋭い打球」を心がけたことが今大会初の適時打につながり、小田監督は「打つべき人間が打ってくれた」と喜んだ。

 夏の最高はベスト4。「苦しい展開でもチャンスに1本打つ。それが4番の役割」と正林。苦しみを乗り越えた主砲とともに、チームは昨夏敗れた準決勝に挑む。(古島弘章)

神村学園・小田監督「馬庭君を攻略できれば勝機があると考えていた。打てる球は全力で振れと伝えていた」

大社 最後まで見せ場 快進撃に幕

 小技や足を生かした戦いで強豪校を次々と撃破した大社。強打の神村学園に敗れたが、随所で持ち味を発揮した。

 いきなり観客を沸かせた。一回、1番藤原が四球を選ぶと、すかさず二盗に成功。続く藤江の一ゴロで三塁へ進み、石原の遊ゴロで前進守備をかいくぐって生還した。無安打で先制した攻撃を、石飛監督は「うちの全て」と胸を張った。

 3回戦までの3試合は全て2点差以内で勝利。2、3回戦は劣勢から終盤に追いつき、延長タイブレイクを制した。点差は広がったものの、この試合も八回に得点圏へ走者を進め、九回には藤江が内野安打で出塁し、好機を広げる粘りを見せた。

 初の夏3勝に、93年ぶりの8強入り。3試合連続で完投し、サヨナラ打も放ったエース馬庭は言った。「甲子園で大社の野球ができた。負けたのは悔しいけど、楽しい夏だった」。快進撃を見せた公立校の雄姿は、多くの人の心に刻まれたに違いない。(大背戸将)

大社・石飛監督「最後(八、九回)は得点できなかったが、よくつないで、自分たちのやりたいことができた。(3人の)投手は素晴らしい投球をしてくれた」

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