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東海大相模4強逃す、長身エース支えた「扇の要」木村海達主将の目に涙

読売新聞 / 2024年8月20日 6時27分

8回、マウンドに駆け寄り声をかける木村捕手(左)(甲子園球場で)=大金史典撮影

 第106回全国高校野球選手権大会第12日の19日、東海大相模(神奈川)は準々決勝で関東一(東東京)に1―2で敗れ、優勝した2015年以来の4強入りはならなかった。先発の藤田琉生投手が九回途中まで2失点と好投。九回に好機を作り、敵失で1点を返したが、後続が倒れて涙をのんだ。最後まで諦めない姿に、スタンドから温かい拍手が送られた。

関東一2-1東海大相模

縦じまのユニホームに誇り

 0―0で迎えた七回の守り。先頭打者への初球、マスクをかぶる木村海達主将が「引っかけさせよう」と要求したチェンジアップを左中間席に運ばれた。試合の流れが傾きかねない場面だったが、「焦りはなかった」。表情を変えずマウンドに向かい、藤田投手に「気持ちを切らすなよ」と声をかけた。エースは次打者を三振に仕留めるなど、最少失点で切り抜けた。

 「日本一を取りに行くチームの主将だという責任感を持ってやってきた」と自負する。練習で覇気のないプレーをした仲間には、「出て行け」とあえて厳しい言葉をかけた。

 2021年に就任した原俊介監督の堅実な野球と、前監督が掲げた攻守に積極性を求める「アグレッシブベースボール」とで選手間に不協和音が生じたこともあった。指導陣とも話し合いの場を持ち、「原先生を信じてやっていこう」とチームをまとめた。

 試合中は「扇の要」として、常に冷静さを心がけてきた。この日もピンチの場面などに「打たれてもいい。俺たちなら勝てる」とエースを鼓舞し続け、好投を引き出した。藤田投手は「木村がいたからこそ自分の投球が成立した。一番の心の支えだった」と話す。

 こだわってきた日本一には届かなかった。それでも、監督や仲間とここまで来られたことに喜びを感じる。「相模でキャプテンをやらせてもらえたことに感謝したい」。縦じまのユニホームに人一倍の誇りを持ってきた主将の目に、涙がにじんだ。(日野響子)

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