ゼレンスキー氏、ロシア西部で９２集落制圧と主張…プーチン氏「領内から敵を追い出せ」と指示

ロシア西部クルスク州でウクライナ側を攻撃するロシア兵。露国防省が１９日に公開した＝ＡＰ

　ウクライナの英字ニュースサイト「キーウ・インディペンデント」によると、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領は１９日、ウクライナ軍がロシア西部クルスク州で続ける越境攻撃で、これまでに９２集落、１２５０平方キロ以上を制圧したと戦果を強調した。東京２３区の２倍に相当する面積に及んでいる。

　ウクライナ軍は６日、少なくとも４旅団計１万人以上の兵力を投じてロシア領を急襲した。露軍に押されるウクライナ東部ドネツク州で戦況を好転させるため、露軍戦力をクルスク州に引き付ける狙いがあるとみられる。クルスク州では１２万人以上の住民が退避したとされ、プーチン大統領は「領内から敵を追い出せ」と指示を出している。

　一方、露軍は１９日、ドネツク州の輸送拠点ポクロウシクなどへの攻撃を続けた。ロイター通信によると、ポクロウシクの当局者は１９日、住民に勧告した退避の猶予期間は「残り１～２週間」との認識を地元メディアに示した。周辺集落を含め約５万３０００人の住民が残っているという。